那覇・樋川の「尊尊我無」で沖縄そば懐石

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与儀公園の向かい側にあるお料理屋さん。

はるばる沖縄まで飛んできたのだから、なにかご当地らしいものを食べて帰りたいじゃん! しかし、ちゃんぷるー的な沖縄料理店は全国津々浦々に進出して、もはや何も珍しくなくなっていますし、ぶっちゃけ、誰が作ってもお味は大きくは変わらないもの。

それなら、伝統料理、宮廷料理の類はどうかというと、これはお店の選択肢が少なくてさ、那覇ですら数えるほどしか目につかない状況ですよね。メニューも代り映えしないし。

必然的にジャンク食続きとなってしまう沖縄旅行で、なんか、まともなもんも食いてぇなということで、選んだのがこのお店です。

沖縄独自の素材を活かした懐石料理のお店なのよ。お店自体もできてまだ日が浅いみたいなのですが、これってちょっと新鮮な切り口なんだよね。

もちろん、那覇にも日本料理店や割烹、お寿司屋さんはありますよ。でも、内容的には本土の劣化コピーとなっている場合が多いように思えるのです。やはり地元向けの需要なんだろうね。素材に関しても、築地直送!とか言われたって、うちらには何もありがたくないじゃん。

そもそも物価安で高級店も多くない土地なので、沖縄ならではの地の素材を、きっちりとした調理でもって食べさせてくれるお店は、探してみるとあまりなくってさ、意外とレアなんだよね。

場所は「のうれんプラザ」のさらに裏手。歩くなら、ゆいレールの安里駅から10分ほどだということですが、辺鄙な場所なので、タクシーを使ってしまうのが良いでしょう。

ご覧のように、沖縄らしい古民家を改装した雰囲気のあるお店です。ランチは気さくな沖縄そば店としても利用できるようですが、夜は懐石1コースのみの予約営業。今回はヒマなタイミングだったようで、個室をゆったり使わせていただきました。

まずは自家製麺の沖縄そばにも使われるという八重山小麦のそばがきから。

シュッとしたイケメン調理長が目の前で仕上げてくれますよ。

むっちりトロリ、挽きぐるみの粉で素朴な風味を味わえます。

前菜は浜鯛手鞠寿司、筍、もずく酢、 中身 、田芋揚。

この時点でうれしくなっちゃうな!

こっちではアカマチと呼ばれる浜鯛のお寿司。春を先取りした沖縄らしい柔らかな筍によもぎの味噌。もずくもシークワサーの爽やかな酢にスターフルーツを飾っています。巷の日本料理店では絶対出てこないであろうモツはシダの類であるオオタニワタリと一緒にヒバーチ風味で仕上げてあります。田芋にはほぐしたカラスミよ!

らしいじゃん! 沖縄らしさがこれでもかと盛り込まれたお料理じゃん!

また、豪快な器がなんとも良いですね。やちむんだけでなく、漆器やガラスも含め、琉球のものにこだわっているようで、その点も楽しめるポイントです。

お椀はラディッシュを浮かべた、天糸瓜のすりながし。

へちま独特の土臭さを抑えつつ、面白く仕上がっていますよ。ただ、味わいが塩っぽくちょい平坦ですし、本来はコースの華形たる椀物としては、幾分弱いかなとも感じます。

もしかしたら、締めにそばを出すから、あえての控えめなのかな?

お造りはすばらしいですね! 鮮やかな海の色の器もまた良い!

上からアカジン、マクブ、メバチマグロ、甲イカ、夜光貝。前菜のアカマチに続き、沖縄三大高級魚の残り2種類も出てきて、晴れてのフルコンプでありますよ。お味も文句なく美味しいです。

沖縄というと海の幸をイメージしますが、街場で拝むマグロを中心としたお刺身類は、どういうわけか旨そうに見えたことが無いのよ。でも、それは間違いで、ご当地の魚も調理次第で非常に魅力的な素材になるのだなということが分かりました。それだけでも大きな収穫だな。また、後で水族館に行ったときに、アレ食べた!つって楽しめますよ。

焼物は冬瓜おろしを添えたメカジキの炭焼き。これもちょい塩強めですが、しっとり柔らかく焼けています。

添えられた苦瓜やカリフラワーの酢漬けも地味に旨いの。もろみ酢とかだったかな、それぞれ違った酢漬けになっているようで、爽やかな味わいでした。

また、写真には全然写ってませんが、こちらのお店はお酒のラインナップも気が利いています。流通していないような秘蔵の泡盛もあったりで、相談すると、おおっと思うようなものを選んでくれます。好きな人はそっちの方も楽しめるはず。

メインは正統血統という今帰仁アグーのすき煮。

正直、安易だなって思っておりましたが、いや、これは見た目以上のお味ですから! ちゃんとしたアグーって、クソ旨いのかぁ。とにかく脂が甘いし、風味がいいし、スッと溶ける品の良さ。さっと潜らせた甘辛の汁がその味わいを引き立てていますね。

野菜はきのこと金時草、フルーツトマト。ヒバーチは調子に乗ってお土産にしても、いまいち持て余しますが、然るべき場所で然るべく使えばよいスパイスになるんだな。アグーと本当によくマッチしていますね。

宮古島のメロン氷で口直し。

締めはシンプルに生姜のみ乗せた自家製沖縄そばです。

ダシもそばもそこらのお店とはちょい違いますね。麺は細めの平打ちで、引っかかりは無く、ソフトな口当たりです。汁は上品で、動物ダシが強くない分、全体的なイメージとしてはうどんに近いような気もします。

器は小ぶりですが、欲を言えば、三枚肉を乗せて、ザバザバすすりたい気分。

ほっこりな紅芋ようかんとさんぴん茶で、ごちそうさま。

いやぁ堪能させていただきました。

難があるとすれば、個室で提供のタイミングをはかりづらかったのか、コースが終わるまでかなりの時間がかかったことかな。我々は舐めるほどしか飲めないので、待ち時間を埋めるのに苦労しました。

また、人によって接客対応に若干ピリッとしたとこを感じる点かな。器はもうちょっと柔らかく置いてほしいなとか思ったり思わなかったり。どちらの点も、給仕に気さくなオバァ的存在を配すれば、また印象も違うかもね。

ただ、全般的には満足です。面白く、おいしく、観光価値も高いお料理をいただくことができました。高級海産物においては特に、一晩でこれだけの沖縄素材をいただける機会はそうそう無いので、実に貴重なお店だと思います。

ここって、地元的にはどう評価されているんだろうね? 大きなお店ではないので、このまま認知が広がれば、観光客だけで十分支えられると思いますが、この路線ぜひとも続けてほしいなと思います。

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