伊勢佐木町の「玉泉亭」でカツ丼

五丁目にある中華店。

サンマーメンで有名なお店ですが、今回はあえてのカツ丼です。

かねてより、中華屋のカツ丼には一ジャンルを割いても良いような気がしているのです。

飲食店が今ほど専門分化していなかった昭和の名残りで、蕎麦屋が中華を、中華屋が洋食や丼を供するケースも少なくありません。。出前という行為を通してあぶり出される、組織内の異端者、KY、ひねくれ者の存在が、中華屋のカツ丼を形作ったと言っても過言ではないでしょう。

もっとも、その存在はあくまでイレギュラー。

注文に対し、ホールのお兄さんが「カツ丼。え?カツ丼?」
オーダーを受けた厨房のお父さんが「か、カツ丼?」と、当惑を隠さずに確認するぐらいのレア。

まぁ、わざわざ店までやってきて頼むもんではないよね。
でも、そんな端っこに引っかかったメニューだけに、お店の対応力が試されるのです。

チャーハン皿に盛られてきましたか!
いいですね、実に中華屋っぽい!伊勢佐木署で食べられてそうじゃん!

叩いて薄く伸ばしたお肉を揚げて、やや細か目にカットしてあるのがポイント。
これならば、いつ肉を攻めるべきか、配分を考えずに食べることができます。

冒頭で中華屋カツ丼は別ジャンルと書きましたが、お味が大きく異なるかというと、まぁそんなことはないのですが、蕎麦屋カツ丼の和とは異なる、攻撃的で荒っぽい感じのイメージです。

ありあわせの肉を使ったカツと中華油を吸った衣の野味。

丼つゆに入ってるかもしれないスープのコク。
もっとも、つゆの素を使ってしまうやっつけの場合も多いかもしれんけどね。

また、中華屋らしいバサ味のある米も、むしろ丼の大衆感に寄与しています。

もっとも、あんまり頼まれないから、世に出ることも少なく、実態がつかめないというオチでもあります。