山下町の「ホテルニューグランド」でモンテクリストサンド

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併用可能な市や県の補助まで加わっちゃって、いまだかつて拝んだことがないほどの低価格が現れた、この秋の横浜のホテル宿泊相場。

歩いて往復できるとこに泊まってなんか面白いことがあるのかと聞かれると、何の答えも見つかりませんが、とりあえず、ニューグランドに泊まって、朝飯を食ってきました。

昭和二年開業。日本有数のクラシックホテルであります。

横浜における格式としては、もちろんナンバーワンであるわけですが、多くの市民にとっては、知っている、見たことはあるという他に接点のない存在だと思います。

一番の見どころは、東京国立博物館や和光本館などを手掛けた渡辺仁設計に寄る重厚な建築。

ご覧のように、現在でも古の雰囲気を残しておるわけですが、観光で宿泊する皆さんにご注意いただきたのは、ホテル全体がこのテイストではないという点です。

もちろん、この本館にも宿泊はできますが、客室は普通に改装済。さらにホテル機能は隣接したタワー館の方にほぼ集約され、そっちの設備は築30年が過ぎて、クラシックというよか、だいぶくたびれた状況なのです。ハマの高級ホテルを期待するとだいぶ肩透かしな部分もあります。

フロントや客室係の諸々の作業も近代化が追いついていないようで、大手と比べるとホテルの体力の差が見てとれます。また、多くのお客さんに揉まれていない分、対応も洗練されてなくて、丁寧と冗長の区別がついていないような気もするし、案の定、当日はえって思うようなミスも見られました。

保存の観点もあるのか。一番の魅力である歴史エリアについては、観光客はもとより、宿泊者をもてなす用途でも活用されておりません。

というのも、結婚式や宴会の利用が最優先となっているからなんですね。当時の趣が残っているのは、ご覧の大階段を上がった本館2階部分なのですが、そこにあるフェニックスルームやレインボールームなど、歴史建造物や産業遺産にも選定された会場を利用したバンケット部門が、目下、収益の大きな柱になっているのかなと想像します。

そんなわけで、宴席の詰まった週末に泊まっても、ここには立ち入れねぇよというガッカリ事態になってます。

落ち着いて眺めてみると、客室数もたかが知れているんだよね。他に支店展開しているわけでもなく、本業で格式を維持できるような商売じゃないのかも。

ニューグランドは、食においても偉大な歴史を紡いだ場所。

特に初代料理長として招いたサリー・ワイル氏の功績が大きく、今日の日本フレンチやホテルレストランの礎を築いた一人と言えます。帰国後も自ら西欧留学の窓口を務める等、人材の育成にも熱心で、このニューグランドの厨房からは多くの人材が育っていったようですね。かつては。

近年では ”ナポリタンの元祖” を掲げて、大きく話題になりました。

戦後、米軍の糧食であったケチャップスパゲティを改良して生みだしたというストーリーでありましたが、これはだいぶ眉唾なんだよ。

そもそも、ここのナポリタンはケチャップ使わないんだもん! 筋が通らねぇんだわ。 

なお、ニューグランドには戦前から「スパゲチ ナポリテーイン」というトマトスパゲティを提供していた記録が残っており、実際のところは、格式あるホテルが、アメ公に、ちゃんとしたトマトスパを出してやった話なのに、後々の社員が安易に捻じ曲げちゃった経緯かなと思います。

歴史を売りにしたホテルが、自らの歴史にすら敬意を払わない点。名前や建物は残っているけれど、戦争などもあって、戦前の記憶や人の繋がりは途切れてしまい、さらに言えば、戦後のパートについてさえも、継承がだいぶ怪しい実態がありそうです。ある意味、ホテルの今を象徴しているケースです。

一方で、身近な洋食メニューの元祖たる地位はキャッチーでした。言ったもん勝ちで報道されますから、ある意味、このプロモーションは大成功といえます。実際、本館1階にある、中身はロイホに負けそうなカフェレストランの救世主になったことは確かでしょう。

ただ、テキトーがバレた段階でのガッカリ感、信用低下の影響は無視できないと思いますよ。

かつて、この山下公園沿いは横浜観光ホテルのメインストリートでありました。

その後、みなとみらい地区の隆盛により、地盤が大きく沈降していった界隈。

当てにしていたオリンピックも延期され、さきごろ、ホテルモントレやスターホテルが力尽きて、気がつけば、もうメルパルクとニューグランドくらいしか残ってないような荒廃風景となりました。

なにか開発に制限でもあったのかな。横浜の風景を代表するこのエリアには、本来、商店や飲食店がにぎやかに軒を連ねても良さそうものなのに。振興がほぼ手つかずのまま、こんな事になってしまったもったいなさ。

さらにカジノ誘致も潰れそうな気配の中で、未来の山下町は港を望むタワマン住宅地になってしまうのでしょうかね?

外資等のピカピカなホテルも次々参入してくる中で、ニューグランド様がこの先も地位を保っていけるのか、だいぶ不安に思ったのが、今回の正直な感想です。

このまま、泊まれる結婚式場路線を進んで良いのだろうか。

売りは歴史しか無いホテルなので、今一度、丁寧に掘り起こし、宿泊や食事を通じて、そのレトロを体験できる場面を増やしていかなければ、やがて、はったりも通用しなくなるぞと心配します。

さてさて、前段がだいぶ長くなってしまいましたが、ニューグランドの朝食です。

会場はタワー館5階のフレンチレストラン「ル・ノルマンディ」

パノラミックレストランと言うだけあって、広くとられた窓から望む港の景色がなかなかイイ感じでしたね。山下公園あたりの景観については、客室の上から望むより、イチョウ並木をちょい越えるこのくらいの位置からの眺めが丁度いいのかもって思いました。

ただ、欲を言えば、本館の歴史空間で食った方が旅の思い出に残るだろうなぁ。

本来、朝食はビュッフェ形式ですが、コロナの折、洋定食形式での提供になっておりました。

ブレックファストセット、モンテ・クリストサンド、コンチネンタルの3種類から好みのものを選べます。

これはオースドックなブレックファストセット。

ヨーグルトとサラダ。

ジュース、卵、肉の内容がそれぞれ3種類から選択可能です。

あと、パンの盛り合わせか、トーストか。コーヒーか紅茶か。

内容はご覧の通り、ちょっとイイとこの朝食って感じで、過不足無し。

つか、ヘタなビュッフェよか、この形式のままで、もう良いんじゃねーかなって思います。

モンテクリストブレックファスト。

こちらはサラダがつかず、このワンプレートにジュースコーヒーなので、普通の定食よかやや軽めなボリュームです。でも、カロリー的にはタメ以上か。また栄養指導で怒られちゃうのか?

柔らかなフレンチトーストで、ベーコンとチーズを挟んで焼き上げた、甘じょっぱいサンド。

せっかくだし、チーズにもう少し個性があってもいいかなと思います。ただ、新名物的なものを模索するの姿勢は評価したいです。

ただ、現状、高額払ってでも、外から朝食を利用したい場ではありませんし、ランチやディナーも含め、本気の拡販も狙ってない雰囲気が漂います。それなりなのはバーぐらいなのかな。

コメント一覧

  1. 周辺エリアとの関連もありますが、、、
    いまのニューグランドは廃墟に見えてしまいます。
    残念ですがよほどのこと(原家が引く等)がない限り時間の問題ではないかと。

  2. >jincunさん
    ナポリタンの件も外部から引っ張って来たおばさんがかき回した結果だし、内部から人材が育つのは難しい風土なのかも。さらに税務局長とか県警本部長とかやってたお婿さんをホテルの社長に据えて、何をしたいのか。先行きは明るくないよなぁ。

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