川沿いにある和菓子店。
明治創業の老舗なんだけど、町場のお菓子屋さん的気さくさも漂うお店です。
看板商品の梅どら焼き等、個人的にはいまいちで、店頭の餅菓子とかを買って帰ることが多いのですが、この時期は忘れてはならない逸品があります。
それがこの、いちじくようかん。
羊羹といっても、一般的などっしりタイプではありません。水ようかん的というか、ゼリー的というか、ダルンとした軟らかい仕上がりなのです。
”冷菓” とありますが、よく冷やして食べるとおいしいですよ。
いちじくのシロップ煮を、ワイン入りわらび羹と水ようかんで挟んだ構造です。
ご覧の通り、さっくり切れず、上下も分離しやすく、ヘタりやすい。決して美しいとはいえない形状なのですが、お味はすごくおいしいのよ。
いちじくはわりと繊細な素材ですが、果実感をほどよく残した煮加減で風味や味わいが楽しめます。ワインや小豆も出しゃばらず、いい感じに脇を支えていますし、軟層だから、いちじくのサックリな食感も残ります。
まさにいちじくを主役に立てた、いちじく好きは絶対喜ぶであろうお菓子なのです。
これはオススメ。
なんなら羊羹ではなく、カップデザート風に仕上げても良いのかなって思ったりもします。でもまぁ、旬が限られてるから、ある程度作り置きできる方がいいのか。
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