紅谷町にある麺処。
平塚が誇る、どことなくビンボ臭いローカル麺、タンメンの発症店です。
よりによって、このお店が一年で最も混む週末にやってきましたよ!まぁ、彦星なみに一年に一度しか平塚にやって来ないので仕方ないけどね。
マヂで行列してまでわかめを食いたいのかというと、そんな気はサラサラ無いのですが、とにかく暑くってさ!死ぬほどでさ!あちこち空席を探し歩くよか、日陰になっているこちらの店頭で待った方がマシだろうという判断でした。
毎年のことなので、お店の方々も手慣れた客さばき。厨房で熟練の職人さん達がローテしながら手際よく仕上げていく様はなかなかに壮観です。
ところで一度試さねばと思っていたみそ麺は廃番になってしまったんだね。
餃子はもっちりさっくり焼けていて旨いですね。
タンメンの薬味にも玉ねぎを使いますが、餃子の具にもみじん切りされたものがたっぷり入って、甘みのある餡になっています。
これが平塚スタイルのタンメンです。
横浜でタンメンといえば、炒め野菜たっぷり、にんにくコッテリのパワー麺が思い浮かびますが、こちらはごくごくシンプルな作りなのです。
見た目通りあっさりなスープは、なんとも得体の知れないもので、ほの酸っぱくほの甘いのよ。なんだか塩と酢と砂糖と化学調味料をお湯で割ったようなイメージがありましたが、実際は豚骨ベースの無化調らしく、パックの白ワインをちょろり入れているのも見えましたね。
麺はかん水を使わない白いもので、茹で過ぎかと思うくらいの優しい口当たりですが、しっとりとして、クイッとした噛みごたえがあります。これはむしろ大陸っぽいです。
そして、具の主役はまさかのわかめ!一度、わかめ抜きを食べたことがあるのですが、本当に物足りなくてさ、ここまでわかめの存在に頼った、というか、わかめ輝いている麺は他に無いと思うのよ。タンパク質への反骨!
散らされた刻み玉ねぎの甘みと刺激。さらに卓上のラー油で、コクや香り、辛味のパンチを加えて、ようやく一杯の麺として立ち上がってくるのです。
まさに力無きものが身を寄せ合ってできた奇跡のバランス。平塚文化圏からは容易に出てこれないようなガラパゴス麺なのであります。面白いよね。
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