根岸にある豆腐料理の老舗。
ここは話のタネに一度行ってみたかったんだよね。
「あかね空」読んだしな!
パッと見、歴史というより、使いこんだ感じの店構えなんだけど、
店頭に立つと下足番がタイミングよく戸をひいてくれ、
ファーストインプレッションはとても気持ちがいいよ。
広い玄関の脇に帳場が見えたり、中はどこぞの旅館のようなつくり。
相席用の広間は窓からちょっとした庭が見える設えになってるの。
広間はあんまり広くはなくて、席もゆったり目にとってあるから、
満員になっても、客数は知れているかな。
この日は平日だったこともあって、そこそこの入り。
やはりちょい上品なジジババの年代が多いみたいだわ。
メニューはほぼ定番品で固められてて、
コースも季節のものがちょこっと加わるか否かの差。
平日は別途ランチもあるのだけど、ひと通りいただける方にしてみたよ。
メイン食材が豆腐なので、原価も知れてるけど、
まぁ、観光代込で、それほど抵抗はない価格設定よ。
まずは小付、胡麻豆腐、あんかけ豆腐。
名物のあんかけ豆腐は「一皿では足りないから・・・」
なんていう殺し文句があるわけなんだけど、
お猪口を少し大きくしたような器が小さいのよ!
量的な部分で2個食わなければ足りないわ!!
お味は甘め濃いめの餡を辛子がいい感じに締めていて、
豆腐もなめらか、やわらか、上品。
なかなかおいしいよ。
小付はカニのゼラチン寄せだっけかな?。
味噌が乗ったごま豆腐もやっぱなめらかにできてるわ。
次は季節の一品、軟骨入りの鳥しんじょってことだったんだけど、
サイトや店の品書きでは生盛膾、冷奴ってなってるはず。
おそらく、やっこは寒ぃだろってことで、
冬仕様の変更なんだろうけど、注文時に断りがなかったのよ。
こっちは冷奴が食べたくて頼んでるのに、なんだかちょっとなぁ。
こっちは季節限定っぽい湯豆腐のコースね。
奥にちらっと見えるのが、自分で混ぜて食べる白和えの生盛膾。
こっちには小付やあんかけ豆腐はついてないんだけど、
ごま豆腐は付いてくる。
湯豆腐はお醤油と薬味でいただくんだけど、
やはり豆腐が頃合いでおいしいなぁ。
あったまるし。こっちのほうが良かったかも。
絹揚はコロっとちっちゃいんだけど、
揚げたてアツアツ&ふわふわでおひしひ。
雲水はカニとしいたけの湯葉包みを、
豆乳汁でいだだくもの。
豆乳汁って、普通豆くさかったりするんだけど、
まったりクリーミーで綺麗な仕上がりよ。
蟹の甘みともあってるね。
うずみ豆富は、豆腐とわらびやらを煮たものを乗せたダシ茶漬け。
うん、無難においしいわ。
最後は豆乳アイス。
お味はいいけど、どうしても固まってしまうので、食べづらいかも。
京風というよりは、幾分お江戸下町に振れたお料理かな。
比較的シンプルで驚きこそないけど、
定番品はさすがに磨かれていて、手堅かったよ。
コースのボリュームはややコンパクト。
年配女性に調度良いくらいだと思うよ。
豆腐ばっかで飽きるかとも思ったんだけど、
それぞれ味の変化もつけられていて、特に問題は無し。
そもそも飽きるほど豆腐が出てこなかったしな!
給仕はヲバちゃんがそれなりにタイミングを測ってくれるけど、
やや機械的なせわしなさがあり、やっぱ観光店だなぁという気もする。
入店と帰りはとても気持ちが良かったんだけどね。
まぁ、そんなとこが逆にとっつきやすさでもあるのかなぁ。
遠方から来た友達を案内したりするには使い勝手がいいかも。
もっとも案内する私も十分おのぼりだけどな!
コメント一覧
東京在住のひとは、絶対に行かない店だな。七不思議。
>桃猫さん
TVで見たことある!という話のタネ度は
時として、お料理の充実以上の満足度があるもんですよ。
少なくともこれはこれでアリかなとは思いました。
そういやぁ~何度となく、足を運び、ことごとく、内心では失敗したと思いつつも、竹藪が綺麗な鎌倉の割烹店とか、、、そういうもんですネ、、、、東京の人間は、懲りずに、中華街やら、鎌倉を得意げに案内する、そういうもんですネ。麦田の奇珍なんかで、、揚げワンタンが旨いとか、、言いながら悦にいる、、、でも、同行者は、そうでもないんじゃ?と内心では思う。
揚げワンタンに味の上下が生まれるのかという問題は別として、
「ああ、あの店ね、たいしたことないよ」なんて、
知ったようなことを言い放つ楽しみもありますね。
サンキュウ!梅◯やきそば!