本牧通りの一本裏にあるレトロ中華のお店。
以前、チャリンコパトロール中に発見したんだよ~
文化財レベルの渋いルックスだし、店頭から精気も感じられなかったので、
もはや営業の灯が消えつつあるお店なのかと思ってたんだが・・・
とんでもねぇ!
週末の夜は汁そばをすするジジババや、
近所の家族連れの団欒、果てには宴会までやってやがる繁盛ぶり!
厨房はおっちゃんとおばちゃんしかいないので、てんてこ舞いの忙しさ。
お店の中は天井も高く、こざっぱりとしてるんだけど、かなり渋いの。
細かく見るといろんな面白いもんがあるので、レトロ好きはたまらんだろう。
メニューは定番品が中心。お値段も手頃よ。
まず、焼売が旨い!本格派!
中華街のおいしいお店の味がする!これは是非頼むよう!
家常豆腐はやや軽目なボリュームだけど、
ちゃんと自分ちで豆腐を揚げてるみたいだし、ご飯が進む味付けでいいね。
海老の巻き揚げはたんまり盛られている。
野菜中心であっさりしてるんだけど、これもきちんと作ってあるよ。いいよ。
店名を冠した華香麺は卵が二個も入る珍しいルックス!
その昔、卵が貴重だった時代のぜいたくメニューだったそうだ。
なるほど、こういう文化史メニューがしっかりと残っているお店なのか!
ベースのスープは大衆的な方向ではなく、かなりあっさりで、ごま油の香り。
癒し系だが、さらに卵で薄まるので、少々弱い印象だね。
汁そばはシンプルなものよりも何か加わってる方が良いと思う。
その点、牛バラそばは良いよ!
ホロホロに煮込まれた牛もたっぷりで、控えめな味付なんだけど、
餡と絡まったスープまでじんわりとおいしくいただけるよ。オススメ!
サンマーワンタン麺はあまり餡かけが強くないんだけど、
しゃっきり炒めてあって、しょうがの香りでさっぱり。
ワンタンがちゅるりと旨いんだわ。
五目炒飯はややウェットだけど、ソレっぽい仕上がり。
しいたけやピーマンとか入っているのがハイカラだ。
化調的なものはほとんど感じられず、
全般的にあっさりとした仕上がりでジジババが喜びそう。
実際、うちのジジババの評判も良かったよ。
若手としては今ひとつパンチがあっても良いのだが、これはこれでいいかもね。
混んでると、かなりゆっくりとした食事になってしまうのだが、色々と渋いお店だったよ。
この辺も、まだまだ知らないことばかりだな。
お土産に買ってきた自家製という肉まん、あんまん。
肉まんはブリッとした肉が入っていて、味付けはやや薄めだけど上品でなかなかうまいよ。
そうだなぁ、もう少し具が多いとうれしいな。
あんも上手く出来ていておいしいわ。
コメント一覧
こちらにもとうとう気がついてしまったのですな。
昭和40年代初頭にはあったと思います。この近くに住んでいたもんで。
年老いた親父さんがやってた時には実はもっとスープの出汁が美味しかった。
気がつきましたか?
KAKOUTEIの文字が米軍相手の名残りなのを。本牧のハウジングエリアが広がっていて山手警察のはす前がでっかいPXだったのです。
実に本牧らしいお店ですよね。
佇まいも、内装の感じも当時を思わせる貴重な文化財だなぁと。
スープの淡さに目をつぶれば、他はおいしかったです。
この店は、中華街の食べ放題店とかフカヒレ店などと違って、
大変長い歴史を誇っています。
とは言っても、おばさん、おじさんが偉ぶっているわけではありませんけどね。
ここは大正元年の創業です!
もうじき100周年を迎えるのです。
この間、関東大震災や戦災などもあったのに、
廃業することもなく、営業を続けてこられたことにまず驚きます。
店を開けるのはたいてい昼ごろです。
ときには12時過ぎても開いていないことも。
それでも常時、近隣の元気老人やら会社員などで賑わっています。
おばさんが「100周年までもつかしら…」なんて言っていましたが、
ずっと続けてほしい店ですね。
後継者がいるのかなぁ…
って、ちょっと不安。
>酔華さん
ええ!そんなに古かったんですか!
さすが、万事お詳しいなぁ~
本牧といえばバタ臭いイメージばっか目に付きますが、
生活に密着した部分てのは意外と語られる事が少なくて、
いまだに外部の民にとってはブラックボックスだったりしますね。
厨房は壮年がご担当されていたので、
まだまだ、がんばって欲しいところ!