鶴乃子で知られる明治創業のお菓子屋さん。
コロナ不況の影響もあり、先ごろ「ふくや」等の地元企業からなる新会社に経営が移ったようです。
須崎問屋街の入口にある本店も、新しいホテルの一階に入る形でリニューアルしておりました。
店内は木材をふんだんに使ったナチュラルテイストで、老舗の重厚感をとっぱらって、今風アンテナショップ的な雰囲気に舵を切った様子です。
お店の一角にセルフ式の簡易なイートインコーナーもありましたので、一服してきましたよ。
ただ、観光客や若い顧客が昭和通りを越えて、ここまでやってくるものなのか、立食い的利用を望むのかはちょい疑問かな。
本店限定、産まれたて、つるのこのこ。
自慢のマシュマロを、職人さんの作りたてで提供してくれる映えメニューです。
ふわシュワな生マシュマロの下に、カスタード、バニラアイス、またマシュマロ。
元々、鶏卵素麺で余った卵の白身でマシュマロを作り、中に黄身餡を仕込んだ菓子が、代表銘菓である鶴乃子です。その構成を踏襲しつつ、鶴乃子をヒントにしたらしい雪見大福のアイス要素も加えて、設計は手堅いです。姿も面白いしね。
ただ、お味的にはもうワンポイントほしいかな。アイスにたどり着くまで、白い部分をひたすら掘る前半段階で飽きちゃう感じなのよ。アイスやカスタードにも、もっとメリハリ欲しく思っちゃう。
大量消費&大量生産時代に重宝された主力商品から、いかに脱却するかが九州銘菓全般の課題。
店頭には豆大福なども若干ならんでいたのだけれど、洋風を取り入れたり、パッケージを今っぽくするだけではおそらく足りず、自家消費を楽しくする生っぽさが求められていくんじゃないかな。
そういった意味では、今度も調整に期待したい試みではあります。
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