本館17階にあるビュッフェダイニング。
昨年末、ハイアットのビュッフェに行って、はたと気が付きました。
「あれ? 私ってば、食べ放題に来てるのに、ぜんぜん食えてなくね?」って。
恰幅の良い彼もすっかり中年、いや、もはや老年を迎えつつあり、心身の衰えは無限列車の如きノンストップで人生の闇夜を爆進中です。
食べたい気持ちはまだまだ旺盛なのに! 身体が、胃が、ついてこねぇ! 胃もたれとは一体どんな症状なのか、さっぱり理解できなかったあの若き日に戻りたいよっ!
要するに、私のビュッフェ大好き人生の残り寿命はもう長くないのだと悟り、今のうちに巡礼を終えておこうと決めたのです。
今回やってきたのは紀尾井町の「ホテルニューオータニ」 赤坂周辺は心底肌に合わぬ土地なので、これまでとっつく機会がさらさら無かったのですが、往時ならば、実に6箇所のレストランで食べ放題が楽しめるという、ホテルビュッフェの聖地としても知られておりますよね。
やはり、コロナの影響で営業中断等を余儀なくされておりましたが、今回はちょうどいいタイミングで利用することが出来ました。
「VIEW & DINING THE SKY」はニューオータニビュッフェの最高峰です。
エレベーターを降りると、まずは夜空を模した暗いホール。んで、案内の後、おもむろに鉄扉が開くと、そこには窓いっぱいの眺望がっという演出。
かつては回転レストランだったんだってね! 46cm砲台のロストテクノロジーが使われたってヤツで、どうせなら稼働しているうちに利用しておくべきだったなと、やはり後悔先に立たずです。
現在は回転しないので、方角によって景色もまちまち。おそらく新宿方面を望むエリアが正面となり、上客を案内してる感じでしたね。
コロナについては検温、消毒、離席時のマスク着用を基本として、スタッフによる取り分けやトングの使い捨てなどで対応。席間隔もゆったりしておりますし、危なげなくゆったり過ごすことが出来ますよ。
横浜のホテルとは違い、客層は総じてリッチ風。案内や皿下げなどもサービスも行き届いており、さすがだなと感じました。
プロのデブとして、なんとか農園からの葉っぱ類がならぶへルシーコーナーを華麗にスキップしておりますが、前菜にこんなピンチョス的なものしか置いて無いのが、いきなり異風です。
その代わりに握り寿司のコーナーがドーン!
専用ブースに職人さんが配され、好みのものをいくらでも握ってくれるサービスなのよ! 赤酢はハッタリとしても、ネタもちゃんとおいしいですし、食べ放題らしからぬお寿司が楽しめます。
もし他で出てきたら、この寿司ばっかりリピートしかねませんが、そうはならないのが、ニューオータニのエゲつなさ。
鉄板焼コーナーがヤベェから!!
これもコックがその場で焼き上げるのですが、高そうなサシの入る和牛のステーキが特にオススメ。香ばしく、柔らく、ジューシィ。ソースも4種類から選べ、お代わり必至です。
天ぷらも好みのネタを揚げてくれる式で、揚げたて熱々の正義。ただ、エビや魚介については重曹プリッとしたものなので、主に野菜を攻めるのが良いかもな。
ビーフシチューやカツサンドなどトラディショナルなホテル洋食がならぶ温菜類。
ローストチキンやローストビーフも一般的なホテルビュッフェよか上等なのですが、それすら鉄板焼の前に霞んでしまう贅沢のインフレよ。
また、とても食いきれねぇから頼めなかったのですが、ミニ麺や各種丼のオーダーもできます。
鉄板焼コーナーでは焼きしゃぶも提供しています。
やはり高そうな和牛の大きなスライスを目の前でさっと焼いてくれ、すき焼き風の甘辛ダレか、おろしポン酢でいたく形。
中華の類も出てますが、これらを食ってる余裕はありませんな。
もっかいステーキをいただきます!
サシの分、やや脂を感じるので、焼きしゃぶよかステーキの方が旨いです。
奥は船橋屋とのコラボしたくず餅スイーツ。
ホテル名物のパンケーキもミニサイズで提供されておりますが、焼き置きだったので、これはそこそこかな。ハニーコームバター添、クシュッと柔らかな食感です。
ニューオータニといえば「SATSUKI」のクッソ高ぇケーキが有名ですよね。
ビュッフェでは一口サイズのものが提供され、目玉の一つになっています。
おそらく同じ素材を使って、見た目もわりと忠実にディフォルメされてるのよ。ただ、フルサイズの一齧りと、予め小さく作ったものでは、食べた印象も異なるんじゃないかな。
スーパーシリーズ、食ったこと無いからわからんけどな!! 買えないからな!!!
そうそう、フランボワーズ1種類だけですが、エルメのマカロンも置いてありましたよ。
デザートは総じておいしいですね。
お料理だけで満腹にせず、甘味を詰め込む余地もしっかり残しておかねばなりません!
あとは気の利いたドリンクバーなぞがあれば、完璧よ。
なるほど、なるほど。寿司、天ぷら、すき焼き、ビフテキ等、日本人の思い浮かべるベタなご馳走を柱に、実演サービスで一段上等なお料理を演出する戦略なんだな。これって、すごくニューオータニらしいというか、巷のホテルビュッフェの王道とは異なる老舗らしい個性を、かえって新鮮に感じることができました。
老若男女が楽しめるし、なんなら訪日外国人が喜びそうなビュッフェでもあります。
わざわざ東京まで食べに行く価値はあるわ。高いけどね!
コメント一覧
スカイの中華は、美味しいですよ。
食べてないなんて、惜しいことしましたね。
そもそも、きちんと一周されました?
>ぴーさんさん
一通り味見はしました。
写ってるでしょ。
失礼しました。
麻婆豆腐が品良く、載ってましたね。
>ぴーさん
その皿のものはその日にならんでいた中華メニューですが、どれも時間が経った感じだったのよ。雑穀麺を使ったやきそばはおいしかったけどね。他が強い分、あえて中華を取ってくお客さんは少ない様子でした。