皆さんは御存知でしたか?
「六花亭」は、十勝の山野草が咲き誇る森を所有しているってことを!
ステキ! もうめちゃくちゃに抱かれてもいいわ!
こちらに寄ることも、旅の大きな目的でありました。
今回は帯広駅から「十勝バス」の日帰り路線バスパックを利用してのアクセスです。
ちなみに十勝エリアでは、自然を生かした庭園が定番観光スポットになっているらしく、「六花の森」以外にもいくつかの行き先が設定されておりました。
ただ、いかんせん、それらをはしごするにはバスではキツく、レンタカーが必須なのよね。
「六花の森」のある中札内村へも、古い路線バスにゴットゴト揺られて、1時間強か。
なんだか見たことにある景色が続くんだなと思ってたら、なんのことはねぇや、帯広空港の近くでさ。そんなら、空港を起点に様々巡る観光路線があれば、郊外の観光もはかどるのかなと思ったりはします。
バスは直接接続せず、「道の駅なかさつない」に到着します。
「六花の森」へはここから歩けなくもないのだけど、レンタサイクルを借りて向かうことが推奨されておりましたよ。
道の駅には十勝の幸が山盛りになっているだろうと期待していたのよ。農産物等をガッツリ発送してやろうと勇んで覗いてみたのだけど、直売所は控えめな規模だし、普通に通販で買うのと大きく変わらんような内容だったのよね。
帯広も含め、意外とお土産に乏しい十勝です。ちまちま小売するような出荷規模ではないのかもな。
ただ、豆の資料館があったり、古民家を移築したお蕎麦屋さん、ご当地らしい屋台グルメのお店がいくつも出店しており、バス待ち時間に退屈はしない拠点にはなっております。
いかにもな風景をゆっくりサイクリングしつつ、ここへきて、やっと北海道旅行の風情を味わう事ができました。
「六花亭」は西帯広駅の近くに本社工場を構えておりますが、「六花の森」は中札内村にある六花の森工場の敷地に併設されております。
こちらでは主にマルセイバターサンドが製造されているらしく、周辺には、えもいわれぬ甘香ばしい香りが漂っておりまして、もうね、すぐにでも近所に住民票を移したくなるくらいよ!
小田豊四郎が清水の舞台から飛び降りつつ導入したチョコレート製造用のニーダーが、飽くなき挑戦のシンボルとして、さりげなく保存されておりました。
「六花の森」へのエントランスはこんな感じ。
正面の建物で受付を済ませて、いざ入園いたします。
元々どういう状態の土地に造られたのかは存じませんが、十勝の原生の森というよりは、人の手で綺麗に整備された森林庭園の印象ですね。
内部は「帯広市野草園」のように鬱蒼とはしておりません。木々は適度に間引かれて、風通し良く、陽の入る環境になっておりました。
敷地は10haと、北海道感覚ではそれほど広くもなかったのですが、程よく散策できる規模です。
足元には、件の包装紙にも描かれている十勝六花の他、折々の草花が計画的に植えられており、訪問者の目を楽しませてくれます。
4月下旬から10月中旬にかけての期間限定開園。
短き春の風景ですね。
かくあるべしという設計の元で、わりとファンタジックな環境が造られております。
2007年の開園とのことですが、まだまだ若いというか成長途上を感じる部分もありますね。
森を抜けると、きっちり芝が管理された、広~い原っぱがあり
丘の上には
坂東優の彫刻作品が展示されております。
お姉さんも思わず寝転んでいたけど、気持ちよさそうじゃ~ん。
庭園内にはクロアチアの古民家を改装したという施設がいくつか建っており、「六花亭」の包装紙を描いた農民画家、坂本直行の作品や児童詩集「サイロ」の表紙等が展示されております。
「六花の森」は十勝らしい庭園美術館にもなっているのです!
特に、十勝で牧場経営をしながら、山岳や草木を描いた坂本直行の作品は、ご当地の環境を肌で感じながら鑑賞してこその味わいがありますね。
なお、途中の休憩所には、さりげなく、マルセイビスケットと珈琲が置かれている心憎い接待よ。
こんなん、阪東橋スラムにあったら、箱ごと、ポットごと持っていかれるからな!
敷地内には札内川の支流である三番川が流れており
そこから水を引いた小川やため池が湿地の環境を育てております。
よく見えないけど、オタマジャクシなどが元気に泳いでおりました。
再び苔むした静寂の森へと戻り、
出口は工場併設のカフェ&売店と至る順路です。
もちろん、立ち寄っておりますので、この後のレポをお楽しみに!
出来立てバターサンドが、めっちゃウメェからさ!!
帰りにちょこっと見てきた札内川は、度々 ”清流日本一” に選ばれているんだそうな。
実は私、ここでも宿題を残しておるのです。
中札内には、もう一箇所、「六花亭」の運営する「アートヴィレッジ 中札内美術村」があるのですが、そこは土日祝しか営業しておらず、今回の旅では利用できなかったのよ! くっそー!
本来ならば、森と村で、午前午後を完璧に過ごせる観光プランなんだけどな。要するに、これほどのコンテンツを擁していても、常時開館するほどの集客は見込めないというのが、観光の現実でもあるわけです。実にもったいないな。
なんだか、帯広市街に帰るのがいやになるくらいの、のどかな景色でした。
コメント一覧
コロナ前、十勝ヒルズに、ファームレストラン・ヴィーズという、ハンガリー料理をメインにしたいいレストランがありました。そこでアグリツーリズモ的な試みをしたり、そういう試みはあったんですよね。
でも、やっぱりコロナで息の根が、という。池田町までめぐるにしても、交通は弱い。
ところで、この界隈は、実は所得が高く、いい車がどんどん走っています。そういうアシンメトリーなところも、また色々と思う所があったりする土地です。
>つちころりさん
もっと十勝らしさを堪能できる旅のプランがあっても良さそうなんだけどな。
首都圏からのそれっぽい需要は、旭川発で富良野あたりを巡るバスツアーで満たされてしまうのかも。
あとはおっしゃる通り、大規模効率農業で収入あるから、観光に媚売る必要がない事情か。
いわゆる“北海道ガーデン街道”のひとつですね
他はいくつか伺ったことはありますが
六花サンもイイ感じですね
>jincunさん
六花の森もぜひお立ち寄りください。
そして、できたてバターサンドを!