地元のデパートでも見かけるし、売ってる商品もさして変わらんし、ついでに立ち寄るような寺社もありませんから、わざわざ立ち寄る機会はなさそうな鶴屋吉信本店です。
でも、皆さん、こちらにはわざわざ目的にする価値のあるお茶処が併設されているのを忘れずに。
立派な店内は、概ね落ち着いた雰囲気なのですが、贈答等の手配をする企業人や地元のお客さんらの対応で、実はけっこう忙しそうなのよね。
そんな様を横目にエレベーターで2階に上がります。
こちらのお店では、目の前のカウンターで、熟練の職人さんが上生菓子を一から作ってくれるのです。
その見事な技よ!
魔法のように生み出された冬椿の美しき。花粉の部分まで細やかに作られていますからすごいよね。
職人さんが随所随所で解説を織り交ぜつつやってくれるところも、観光客への嬉しいエンタメが確立されております。
こちらは冬ごこち。
その後、お菓子とともにお庭を望む喫茶スペースに移動して、京美人なお姉さんの点ててくれたお抹茶をいただく完璧な流れ。写ってないけどな。
和菓子って、どれも同じような材料で作られるものだけど、過程や形状の違いで、同じあんこでも風味や食感が異なってくるのが奥深さだなと改めて感じますね。
それに、このきんとんのふんわり感。やはり作りたてのお味は格別なのです。
普段はさ、朝に作られた商品が、我々の口に入るのは夕食後だったりするわけですよ。その頃にはお菓子もへったり、しんなりしてるじゃんか。
京都在住ならではの空間時間の近さも羨ましいけれど、実演喫茶はそれ以上の贅沢ですね。
実のところ、この日、本店に立ち寄った真の目的は観世井というお菓子を買うことでした。
京都つながりで星のカーヴィとコラボしたり、羊羹をハート型に抜いたり、なんだかちょっとイマイチな近年の企画もありますが、松の寂等、店舗限定のお菓子はやけにカッコよくて、お店の本気がうかがえるのです。
ゆっくりお茶して、さぁお土産をと降りていったら、もう売り切れててさ…
いやーん、まだ午前中なのに!!!
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