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京都・鞍馬口の「水田玉雲堂」で唐板

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上御霊神社の門前にある老舗菓子店。

デパートで何度か買ったことがあるのだけど、
一度、本店にも寄ってみたかったんだ。

地味。

実に地味な店構え。

怨霊渦巻いてそうな上御霊神社自体が、
観光コースに乗ることの少ないスポットなんだろうけど、
表通りから外れたこの辺りには人通りもまばら。

仮に前を通りがかったとして、何人が気に留めるだろうか・・・

お店は中も簡素な作りでさ、
奥さんが丁寧に対応してくれたよ。

冒頭に老舗って書いたけど、
遣唐使由来の菓子を作り続けて530年以上ってんだから、
そこらの老舗とは桁が違う長老舗なわけよ。

しかも、商品はただ一品のみ。

もう、すごいとしか言いようが無いわけさ!

唐板は、薄く焼いたおせんべい。

煎餅といっても塩っぱいあれじゃなく、
小麦と砂糖と卵で作った上品に甘い焼菓子です。

巷の瓦せんべいは卵やミルクや蜂蜜なんかで、
わかりやすくリッチな方向へ発展しているわけだけど、ここのは素朴で地味。

でも、その地味な中にじんわりとしたおいしさがあって、
なるほど500年生き残る味はこういうものかと知らされるんだ。

おいしいし、パリパリと小気味よく食べられて、なかなか止まらねぇ!

一つ一つ手焼きで、紋様も様々なのが面白いよね。

なお、魔除けの効能もあるというので、
土産話のネタには事欠かないだろう。

日持ちもするし、良いと思うな。

これは袋入りなんだけど、薄くて割れやすいから、
遠方に持ち帰るなら箱入りを選ぶのが賢明だよ。

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