伏見街道にある和菓子屋さん。
京都の「ふたば」を巡るシリーズです。

ちょっと前までは外国人観光客がちりめん山椒のように満ち満ちていた伏見稲荷周辺も、こういう状況下ではままならず、ガラッガラのガラ。鳥居前の観光街は、なんとも痛ましい惨状でありました。
もちろん、かの地で何十年、何百年と苦難を乗り越えてきたお店はそうそう揺るがないとは思いますけれど、インバウンド等にとってつけた系はこの先も厳しいでしょうね。コロナさえ収まれば、すべてが元通りというような結末にはならないのかなと懸念します。
さて、こちらのお店は、やはり先々代が「出町ふたば」から暖簾分けされて、すでに85年余になるそうです。この地でひと歴史紡いだお店ですよ。
参道にもほど近い立地なんだけど、街道を逆方向に入った場所にあるためか、必ずしも観光露出は高くないようです。
店頭に並ぶのは餅菓子やお饅頭、おはぎ、お赤飯など、気取らぬおまんやさんの体裁で、実直な家族営業の雰囲気。やはり、ご近所のおなじみさん達が、ちょいちょい買いに寄るような風景でした。

お目当ての豆大福はおいしいですね。
厚みのあるお餅のサックリ感、豆のほっこりと、ほのかな塩み。「出町ふたば」と比べ、皮は近いと思います。あえて差を見出すのならば、ウェットな仕上がりのこしあんが、ややスッキリかなって感じ。もうちょい餅の力と拮抗してほしい気もします。
この他、店頭ではほんのり赤い紅大豆を散らした紅大福も気になりましたが、今回、お供に選んだのは、伏見の酒まんじゅう。
ベタな焼印がいかにも野暮でありますが、侮るなかれ、上等なお菓子です。かじってみるとお酒の香気がほんわか広がって、これがキツすぎず、弱すぎずの洗練された塩梅なのよ。ちなみに、こちらにはすっとしたあんこもよく馴染んでいい感じ。
多分どれもおいしいのだろうけど、大福だけでなく、この酒まんじゅうも是非食べていただきたいな。
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