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京都・蹴上の「瓢亭 別館」で朝粥

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南禅寺門前の歴史ある料亭。

京都におけるちょっとリッチな朝食処の定番ですね。

久々の京都だし、長く泊まれる旅でもないので、定番店をなぞろうというプランでした。そのため、エルマガジン社の諸々は、すべて家に残して、誘惑を断ち切ったからね!

んで、これまでの京都旅行の中で、印象深いお店はどこだろうかと思い浮かべると、「瓢亭」の朝粥はやはり外せないのです。京都を代表する老舗料理店のお味に触れる機会でもありますし、変わらぬ型を提供してくれるので、ごくごくたまにしか訪れない観光客にとっては、折々の時代に、折々の相手と食事を共にした旅の思い出を再確認できるのよ。

それに、なんといっても朝食に気張るという部分が刺さるんだわ。もちろん、これが昼食であっても十二分の高価値がありますが、群雄割拠の中で揺るがぬ地位を確保できないと思うのね。実際、こちらの松花堂は朝粥ほどの人気は無いもんな。

早起きして食前に一周りする南禅寺の清々しさもセットにして、京都でオススメの朝活となります。

Gotoの効果もあり、主に近隣県からの旅行客が戻り始めている京都の街でありました。

ただ、その恩恵にあずかるお店は明暗はっきり分けれている風であり、地元需要を背負っているか、地に足をつけて、実の伴った営業をしているかが問われる機会でもあったと思います。

今回、案内された中庭を望む大部屋は、それほど早い時間に来たわけでない我々がほぼ貸し切りという寂しい状況でした。室内はやや窮屈なくらいに席が詰められておりましたが、インバウンドやバス団体などでこれらが埋まっていたからこその密配置でありますので、名高き瓢亭といえど、やはり相当の厳しさがあるんだなという印象です。

お料理の内容は折々で変わります。今回は松茸やカラメル状に焼き焦がした栗なども入り秋の気配。

ただ、蒸し鯛の入る3段重ねの瓢の器や謎名物の瓢亭卵などの体裁がきっちりキマっているので、毎回、そうそう!これこれ!という再会の印象になるのです。

お味はもちろんのこと、美味しくて、朝から贅沢な気分を堪能できますよ。

なお、朝粥は趣ある本館の方でもいただけます。

ただ、本筋のお客とはなりえない私には心理的な敷居が高く、気やすき別館にて遠慮するのです。

値段も若干違うのですが、本館で食べるとさらに品数が増えるようです。ただ、朝にこれ食うと、昼はまともに入らなくなるくらいのボリュームなので、その点でも欲張らなくても良いかなと思います。

時間をぎりぎりまで遅くして、ブランチにするのも賢いやり方です。

炊きたての白粥へ贅沢な出汁で作った餡をたっぷりとかけていただくのが、こちらの朝粥。

まぁ、旨いですわ。ああ、京都に来て良かったなぁと思いますよ。

なお、冬の間は鶉粥と白味噌汁になり、そっちの方がよりリッチになって好みです。

お料理屋さんでは、折々の変化や進歩、アイデアが求められる一方で、定番の定番たる厚み、伝統や型の背景にある揺るがぬ価値を感じることができるのが、老舗のいいところだと思います。

また、お粥食べに寄りたいなぁ。

コメント一覧

  1. お局 より:

    こちらの朝粥は是非とも食べてみたいのですが、去年まではとにかく混み混みで行けず、今年はこのザマで行けず。
    今後、口にする機会が出来ますように、と祈ってます…。
    他の記事読んでても思いますが、美味しいものに対するコメントと写真が素敵ですね。
    本当に参考になります。

    • 管理人 より:

      >お局さん
      価値あるものはそうそう揺るがないと思いますが、
      京都の観光全体がイケイケ機運でやっていた部分をどう最適化していくのか。
      ご苦労はされると思います。

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