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弘明寺の「大むら」で秋の天丼

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商店街の外れにある蕎麦処。

弘明寺の門前に伸びる、かんのん通り商店街。

市内有数の商店街として知られておりますが、参拝客向けとしても、食材等調達の場としても、なんだかしっくりこない内容なんだよね。

「尾張屋」が閉店して以降、門前町にはつきものの蕎麦店も、こちらだけになりました。

結局、弘明寺というよりは、その境内にある京急の駅が中核であり、地下鉄駅と併せて、駅前繁華街的な機能が本来のありかたなのかなと思ったりもします。

大むら!!!というパンチある看板です。

そういえば、井土ヶ谷や六ツ川、関内にも同じ屋号のお店がありますが、どうやら、大むらも増田屋、満留賀的な暖簾分けの勢力みたいなのです。

店内は、ごくごく昔ながらの町蕎麦店な雰囲気。

近年はこのような手描きのほっこりメニューが掲げられるようになっており、だいぶ親しみが増したような気がします。

まさにロカボダイエットの敵!!

季節メニューの秋の天丼は、大きな丼に塊のまま揚げられた茸の天ぷらがボッコボコ。

かろうじて尾の先っぽが覗いておりますが、底には立派な海老天も仕込まれており、エビがなけりゃ天ぷら食った気にならねぇよって下町民のケアも万全です。

そして、味噌汁かと思ったら、一口どころではない海苔蕎麦が添えられておりましてね。

いや、違うんだよ! デブが欲張ってセットにしたんじゃないからね! 勝手に付いてきたんだよ!

さらにレモン煮のさつまいもや、謎の三色和菓子まで揃って、単品天丼が強制的フルコースになっておるのです。

いやぁ、びっくりしたわ。期せずして満腹になりました。

天丼はネタがデカい分もうちょいタレが欲しく、しっとりおそばも特に気張ってはおりませんが、定番に安住せず、ちょっとした楽しみを模索しているお店だと思います。

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