大通りにある北京料理の老舗。
横浜中華街の三大店だか、四大店だか、そういう最高峰には必ず名前の挙がる貫目です。

他の大店が時流に沿う形で脱皮や模索を続ける中で「華正樓」に関しては、昔から変わらぬ経営姿勢なのよね。当然、コロナや不景気の波はもろかぶりのはずなんだけど、大丈夫なのかな?
往時ならば、店頭に高級車がズラリならび、こんな混雑へ車で分け入る傲慢がなければ、富裕層には成り上がれぬぞと知らしめていた本館も、ずっと休業中です。やはり宴席の減少は、相当に響いていると思います。
かといって、我々が日常利用するには敷居の高いお店なのよ。
手軽なコースが利用できる平日でも、お昼のメインタイムには色艶の良い高齢者や社用族の姿がちらほら、半分ほどの客入り。お客が少ない分、サービス等も比較的余裕があります。
新館店内については、それなりに経年して、殊更高級感ある造作ではなくなっておりますが、ゆったりできる環境です。
大通りに面したカーテンへうっすら透ける、食べ歩き若人達のケツを眺めながらのお食事となります。「江戸清」の罪でありますが、お店がここで食うのは止めてくれって言いたくなる気持は良くわかります。

焼豚、冬瓜煮、干し豆腐の冷菜盛り。
自分で、高級中華料理って名乗っちゃってるお店ですが、たしかにどれも丁寧なお味でおいしいわよ。

蟹肉入りとうもろこしのスープ。
ただ、お料理が否応なくバンバン運ばれてくる点は中華街らしさかな。
当方も、ものともせずに平らげますけどね!

エビと銀杏の塩炒め。
アラカルトのお料理はエビ+カニ+フカヒレ=豪華みたいな、分かりやすい世界観。
高齢層が落ち着く気持ちも良くわかります。

鶏肉のかき油炒めは風味がいいな。
ど定番というか、ベタベタというか、欠片ほどのトキメキも見つからぬコース内容。
でも、それぞれがちゃんとおいしく調理されており、いや、やっぱし、中華街のお食事はこういうので良いんじゃねぇかという気もするのです。

春巻。

焼豚とコーン入りチャーハン。
日本在住の本国人をターゲットとしたガチ中華が話題になる昨今です。
海外旅行をしない私は、地元の中華街に現地の味を期待するところも大なのです。
その一方で、従来のベタの中にあるハレな中華料理の姿も、日本の環境で育まれた貴重な文化遺産であり、逆に本国では食べられない価値なのかもって思ったりもするの。
決してモダンに進まない、華正樓的な存在こそが、その守護者なのかもしれないな。
つっても、私は支えられないので、横浜の富裕層の方々がなんとか頑張ってくれ。

デザートはさっぱり、レモン仕立ての愛玉でした。
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