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ただ「六花亭 帯広本店」へ詣でたいだけの旅でした

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先だって、なんも無ぇ帯広旅行記を公開したところ、おめぇ、悪口書いてんじゃね~よ!というお叱りを受けました。

っせーな。

お前らには「六花亭」があるだろ! あな素晴らしき「六花亭」が!!

今回の旅は六花亭の帯広本店に来るのが目的だったのよ。  

実のところ、その魅力に目覚めたのはごくごく最近のことなのです。

とかく下駄を履かされがちな北海道の物産を好まない私。

「六花亭」の商品についても、もちろん多々いただく機会がありましたけど、配られる頃にはだいぶ劣化しているお土産しか口にしていなかったからな。

単に包装紙がステキなお菓子屋さんとしてしか認識してなかったのよ。

それが、コロナを期に始まった、通販おやつ屋さん等で、工場から直送される品をいただき

「あれ? こんなにおいしかったのか?!」かと開眼。

その後、調子に乗って諸々のお取り寄せ等する中で、定番以外の多彩な商品群や、そのどれもが高品質でおいしいことを知るに至ったのです。

すげーぜ、「六花亭」は!

「六花亭」のルーツは、1933年に「札幌千秋庵」店主の弟が立ち上げた帯広支店。

ほどなく、甥にあたる立志の人、小田豊四郎が経営を引き継ぐ事になり、後に「帯広千秋庵」、そして「六花亭」へと発展させてきた経緯です。

ちなみに今の店名は雪の結晶である”六花”から名付けられたんだそうな。

現在は和洋共に幅広いお菓子を作っておりますが、帯広開基70周年記念式典用に作られた鍋型の最中が初の看板銘菓になったようで、従来は和菓子を主力に商っていたみたいね。

その後、豊四郎の渡欧をきっかけに製造が始めた日本初のホワイトチョコレートが広く評判となり、社名変更を記念して発売したマルセイバターサンドでもって、その人気を不動とするに至りました。

もっとも、当初から順風満帆ではなく、大変苦しい経営だったんだそうな。かろうじて融資を受けられることになった取引先からの助言に従い、借金返済でなく砂糖の確保に使ったことで、戦時統制下にシェアを拡大できた、米百俵的な逸話もあるようです。

常に最高の素材を使うため、高コストであったこと。店主を兵隊にとられ、休業を余儀なくされた戦争。チョコレートの機械もだいぶん思い切って導入したけれど、見慣れぬホワイトチョコは全然売れなかったり、札幌本家との軋轢でなかなか販路が拡大できなかったりと、だいぶ苦労もしているんだな。

現在、道内の菓子製造販売企業では、おそらく「ロイズ」に次ぐ規模となり、本家筋をひっくるめ、とっくに追い越してしまった「六花亭」です。

もちろん、たくさん売り上げて成功した商売上手なのでありますが、それだけでなく帯広や北海道の地域文化をも背負う気概、美学、哲学をもった企業なのだと感じます。

いわゆるメセナ活動は、ともすると社長の成金趣味で空回りしがちですが、「六花亭」の味にも通じる、凛として、誠実で、地に足をついた姿勢は、苦難を乗り越えてきた経営者の人柄故なのか、はたまた帯広の大地に根付く開拓精神の反映なのか。

ES向上等の取り組みとともに地元の人々からもしっかり評価されているからこそ、今日の高いブランド力に繋がっているのではないかと思うのです。世の為、人の為とかいいつつ、神社前にエグい豪邸をぶっ建ててしまう某建設とは金の使い道が一味違うよね?!

十勝の花々が描かれた印象的な包装紙も、地域の子供達のために立ち上げた児童詩誌「サイロ」の縁で生まれたものらしいし、本店併設の画廊やミニホールで行う文化活動の他、六花の森や中札内美術村の運営、旧三井金物店のような文化財の保護にも携わっている様子。

リスペクトに値する企業なのですよ。

本店は帯広の中心部、かつての「藤丸百貨店」の斜向いに立地します。

デパートは潰れ、隣接するアーケードもほとんど骨組みしか残ってないような、だいぶ寂しい環境ですが、こちらのお店だけは、なんだか別世界のごとき活況でした。

私のように横浜から飛行機で来るフリークは別としても、時に入庫待ちが出るほど次々とやってくる車のナンバーを見るに、北海道各地から、当店を目指すお客さんも少なくない様子なんだよね。

帯広市街では希少な観光名所としても機能している「六花亭 帯広本店」です。

大人シックな店内には、魅力的な商品がズラリ!

すでにその多くが、通販で気軽にお取り寄せできる時代になっておりますが、道内での営業を重視する「六花亭」故、実店舗、限定店舗でしか販売されていない生菓子等もならんでおりますよ。

まさに宝の山って感じで、興奮がおさまらねぇな!!

2階にはゆったり清潔な喫茶室があり、ここでお茶するのも来店目的の一つになっているでしょう。

もちろん、私も毎日通いましたので、この後の記事をお楽しみに!!

その① その② その③ その④ その⑤ 

お店とホテルの往復だけでも、はるばるの帯広旅の元が取れそうな気分よ。

実はさ、この帯広本店には購入ポイントと引き換えにで利用できる「お得意さまラウンジ 極楽」というスペースが設置されているらしく、そこで茶をしばいてくるのが、真の目的だったのです。

でも、汚ねぇオッサン1人だしさ、あまり鼻息荒いのもカッコ悪いなとグダグダしてたら、すでに2ヶ月先まで満席になっているってお返事が来て、涙をのんだ次第なのよ。正直、帯広だからと甘く見ておりました。

実際、現地に来てみたら、お客さんメッチャいるし、ちょっと通えば数万分のポイントなんかすぐに貯まるので、極楽利用者も少なくないみたいです。

くっそぉ、次は札幌本店を狙ってみるか!!

六花亭の歌、初めて聞いたけど、名曲すぎるぜ。

いつか咲く日が来るのだろうか、恰幅の良い彼よ。

さすがにもう遅いわな。

コメント一覧

  1. 匿名 より:

    まず、何より美味しい。それが凄い。なので、やることなすこと、全てが素晴らしいって素直に思える私です。私は最近、夏の函館の支店で喫茶に入ったけど、やっぱり良かったなぁ。

    • 管理人 より:

      >つちころりさん
      シンプルというと、なんだか手間を省いているふうにも聞こえますが、ど真ん中の直球でブレのないお味よね。
      意識を高めるのは内部に止め、ことさら位を高めず、日常のお菓子たる役割を守り続けてくれているのも素晴らしいです。

  2. つちころり より:

    ↑ああ、つちころりです。

  3. 白鳥ボート より:

    恰幅さま、いつも楽しく拝見しております。

    子供の頃にお土産で貰ったホワイトチョコレートを食べた時から六花亭の虜になった私、実はコロナ禍で始まった通販おやつ屋さんのことは恰幅さんのページで知りました。その節はありがとうございました。

    函館と札幌の喫茶室には行きましたが、帯広本店の喫茶室にはクロワッサンがあるんですね。今どき300円前後のショーケースに入ったケーキ類も全品制覇したいし(恰幅さんは食べましたか?)、毎月一回お店で予約販売のみの店頭企画おやつ屋さんもありますし、本当、六花亭にいつでも行ける道民の方々が羨ましいです。

    • 管理人 より:

      >白鳥ポートさん
      調子に乗って、銀座などに出しゃばらないのが健全な部分でしょう。
      たしかに連日寄れれば最高でしょうけれど、我々はたまの北海道旅行の楽しみにとっておきましょう。

  4. ともちゃん より:

    面白いですね!
    今は東京在住、実家が帯広で年数回帰省してます。
    地元での六花亭はこちらでのシャトレーゼみたいな感覚かも。スーパーのテナントにもあるし、値段も手頃で色んなお菓子が気軽にバラで買えるのがいいんですよね。

    先週、帰省した時に極楽行ってきましたよ!
    来年3月で消えてしまうポイント消化で、実は5月に行こうとしたのですが予約いっぱいだと言われ、今回はきっかり2か月前に予約してのリベンジでした。
    ラウンジ限定の極楽ロールは評判通り美味しく、恰幅さん一押しのヨーグルトも自分で盛り放題、いちごソースも添えられてます。
    季節の冷製コーンスープは、旬のとうきびをそのまま感じられるようなモッタリ濃厚な最高のスープでした。
    他にもワゴンサービスで、焼きたてクロワッサンやらピザやら何とかクッペやら冷やしうどんやら次から次と運ばれてきて、元々お腹のキャパが乏しい私はたちまちお腹いっぱいに。。
    最後、切り分けサービスのマンゴーのミルフィーユは少なめにとお願いしましたが、それでも結構なボリュームで、時間内に食べ切れず、ほんとはスープとかおかわりしたかったのですが断念。。。
    まだ一回分ポイントあるので、次回はゴボウスープの季節に行ってみたいかなあ。

    私が行った日は2テーブルほど空席があったので直前にキャンセルが出たのかもしれませんね。
    予約ではいっぱいだったとしても、直前でもダメもとで聞いてみたらよいかもです。知らんけど。

    • 管理人 より:

      >ともちゃんさん
      贅沢なシャトレーゼだよなぁ。
      そして、極楽がメッチャうやらましいです。メッチャ憧れる。
      そろそろ、ポイント失効しちゃうし、どうしよう!

  5. ともちゃん より:

    メルカリで売るか?
    何件か出品されてるみたいですよ。

    • 管理人 より:

      >ともちゃんさん
      そっか、カードは無記名発行だから、売っちゃう人もいるんだな。

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