黄門さん通りにある万延元年創業の老舗。
贈答にも耐えうる格を持つ貴重なお店なのでしょう。
七十年前に再建したという建物は、いかにもな趣がありますね。
店内もとても綺麗に維持されて、味わいこそあれ、古っぽさは全く感じません。
開店直後から、地元の皆さんが次々に買いに訪れており、奥さん達が忙しく対応している活きた風景です。
半生菓子からお饅頭まで手広く製造しておりますが、お菓子は決して頭の高いものではなく、日常の傍らで光るような、ちょっと品の良いおまんやさんの風合いなのよね。
そして、どれもすこぶるおいしそうでさ!
最後にお土産買いに寄るからいいやって後回しにしてたんだけど、結局、散策中にめぼしいお菓子に出会えなかったこともあり、そんならば、初めからここで生菓子を買い込んで、ホテルでしこたま食べればよかったなって、強く後悔しました。
もっとカッコイイの箱詰め商品もあったのだけど!
お姉さんに「自家用です」って、言っちゃったがために、ごくごく気さくなパック包装となりました。
だって、他人にはあげないもん。あらかた自分でたべちゃうんだもん。
お馴染みの水戸の梅です。
「井熊総本家」の閉業により、この商品名を扱えるのは「亀印製菓」「あさ川製菓」とこちらの3社だけになりました。
前2社は、繭型で中身も白あんを使っているのですが、木村屋はキューブ型、というか梅の実を模した形らしく、表面に砂糖が振られる他、中身も小豆のこしあんが使われて、だいぶ風合いが異なりますね。
柔らかく蜜煮された紫蘇の葉は、丁寧に筋を外してあるため、全く口に残りません。ごくごく薄い求肥層の内側には、滑らかなこしあんがたっぷり。風味も良くて、これはおいしいわ。
もっぱらイマイチな印象しかなかった水戸の梅ですが、お店による違いは確実にあるんだな。
栗羊羹と梅羊羹。
こちらはプリッとした寒天食感が特徴的。
甘みはしっかりあるのだけど、比較的ライトな食べ口かな。
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