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出雲大社に詣でたのに、縁結ばれる気配無

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島根旅の真の目的は出雲大社にお参りすることでした。

日本人として、一生に一度くらいは拝んでおかねばなるまいなと。

松江からの交通手段はいくつかありますが、所要時間等は概ね変わらんみたい。

今回はくたびれたJR列車で出雲市駅まで出て、一畑バスを使うルートにしました。

松江駅からの普通電車は毎時一本程度なので、時刻表は要確認。んで、そんなに少ない電車に対して、出雲市駅発のバスがギリで連絡しない時刻表になってやがってさ。マヂで理解できねぇわと憤りつつトイレに寄ったのよ。

そしたら、バスは発車時刻を過ぎてても電車客を待ってやがるらしく、手を拭きながら出てきた私の目前をすうーーっと発車していきましたとさ。+30分。

終点のバスターミナルは出雲大社駐車場のすぐお隣です。

なにやら超巨大な国旗がはためいているじゃんかと、近づいていったところ

いきなりのコレで

コレだったのです。

メディア等でよく目にするこちらは出雲大社の本殿ではなく、結婚式などを行う比較的新しい建物だったんじゃんか! 

270畳敷というデカくて立派な施設なんだけど、なんだか肩透かしよ。

こりゃいかん、正式なルートで参らないと、気分が上がらんと、すぐに引き返したのです。

出雲大社の参道は、例によってお土産街になっておりましたが、密度のスカった、ユルみの漂う風景なんだよね。

その途中に一畑電車の歴史ある出雲大社前駅が設置されております。

松江しんじ湖温泉駅周辺からアクセスする場合は、一畑電車にゴトゴト揺られてくる方がレトロな風情があるのかも。

つか、安易にバスを出さなきゃ、電車でお客を総取りできるんじゃないのか?

出雲大社には素材の異なる4つの鳥居があり、順々にくぐっていくのがお作法らしいのです。

しかし、石(コンクリ)でできた、一の鳥居は工事中で通れません! えーーー!!

出雲大社は小高い丘に建っております。

正門の二の鳥居は従来木製だったんだけど、ちょっと前に鉄に作り替えちゃったらしいの。えーーー!

正門から緩やかに坂を下っていく参道は珍しいんだってさ。

中は巨木がバキバキなのかと思ったら、公園のような開放感ある環境なんだね。

謎のバナジウム感というか、お伊勢のような張り詰めた神気ではなく、もっと健康的な印象です。

そして、この松並木の中に埋もれているのが、鉄製三の鳥居。

神の道を開けるべく舗装路が鳥居外に設置されているため、思い返してみれば、くぐってなかったわ。

えーーーー

因幡の白うさぎ像。

ところで皆さんは、古事記や出雲国風土記の神話を読んで、ピンときます?

あれってさ、ご当地周辺の渡来人の歴史を綴ったような、範囲の狭い話じゃんか? 

もちろん、古代に製銅、製鉄の技術を持つ強力な勢力がいたのだろうけど、それが我々の根っこにつながる存在なのかというと、なんだかしっくり馴染まないような、むしろ客体として描かれた存在だったのかなと感じちゃうのよね。

そして、銅製の四の鳥居をくぐる頃には、参拝のお作法なぞ、もうすっかり忘れて撮影していない私ですよ。

まぁ、今後も縁結びの御利益は期待できないでしょうな!

こちらは拝殿で、火災の後、昭和34年の再建なされたものだそうです。

平時はこの八足門にて、二礼四拍子一礼という古式なお参りをします。

なお、正月の三ヶ日には門が開放され、もう一つ内側の楼門まで入れるみたいね。

その際は正装で訪れなければならないとかいうマナーがあるんだかないんだか。この日もなにかの講なのかな? 謎の黒服大集団が何組か参拝に来ていたりして、やはり独特な慣習が残るみたいです。

右手に見えるのが、国宝となる御本殿。

いわゆる大社造という建築様式にて、1744年に造営されたものだって。

高床式でかなり背の高い建物ですが、近寄れないのでスケール感はいまいち掴みづらいかな。

その他、宝物庫や文庫など、歴史ある建物を拝めます。

立派な神社ではありましたけれど、なんだか綺麗すぎるというか、古の神話ロマンに直結する感じはしかなったんだよな。期待を膨らませすぎたのかもな。

出雲大社の祭祀を代々担う出雲国造家は、南北朝時代に千家家と北島家に分裂したんだそうです。

幕末までは両家が祭事を平等に分担しておったのですが、明治以降は千家家が宮司を担う形になっているみたいなんだよね。

また、千家家が出雲大社教、北島家が出雲教という、出雲大社や大国主大神の神徳を世に広める教団を作って活動しており、よくは分かんないけど、伊勢の系統とはやや異質な、出雲独自の宗教なんだなって感じもするのです。

出雲大社に隣接して、島根県立古代出雲歴史博物館。

こちらも必見のスポットです!

本来、観たかったのは、これなんだよ!!

元々の出雲大社本殿は太古には96m、970年当時で奈良の大仏殿の45mを超え、日本一の高さがある建物だったと伝わってるんだよな。こんなもんがほんとに建っていたのなら、胸熱だよ。

当時の姿は、巨大な柱を連ねた平面図と109mの階段という資料から、推定するしか無いみたいなんだけど、そもそもこんな平面に建っていたものなのか。山や丘の傾斜を利用して、それっぽく高さを演出してたんじゃないかなという気もするし。謎深いよね。

木造とは言わんから、今からなんとか造れないものなのかな?

96mは眉唾としても、45mについては、現代の計算で検証しても、建築できる可能性はあるとのこと。しかし、強度は不足しており、倒壊を繰り返し、現在の高さに落ち着いたんじゃないかという話でした。

直径1.35mというメチャクチャぶっとい材木を3本束ねて柱にしていたのは確かみたい。

出土した実物は、こっちでも見られるので、わざわざ大社の神祜殿には入らないでよし!

銅剣が出土しすぎちゃって!!

英雄王のゲートオブバビロンが開いちゃった感じになってました。

空港近くのなんでもねぇ谷あいの斜面から一度に358本も出てきちゃうところが、恐るべき出雲。

他にも農道の工事中に銅鐸がボロボロ出てきたり。

そこら中にロマンが埋まっているのだろうね。

歴史博物館や正面の参道のあたりは元々水田だったみたい。

杵築の浜へと至る大社の西方エリアが、旧来の出雲の街並みになるようです。

ここらもなかなか地味渋で、散策が楽しいのよ。どうせなら海まで歩けばよかったな。

その他、大社の周辺にも味のあるスポットが点在しております。

ここなば一日たっぷり観光を楽しめると思います。逆に足りないくらいか。

バスがすぐ来たので、帰りもJRルートで松江に戻りました。

出雲市に宿をとることも考えたのですが、駅前の商店街がこんな状況だったからな。

松江の方がまだマシで、どうしても出雲に泊まるなら、湯の川温泉か大社エリアが良さそうです。

車窓から見えた宍道湖の夕暮れが綺麗でした。

コメント一覧

  1. のあきち より:

    竹野屋が写っていますね。竹内まりやさんの実家として知られています。
    数年前の改装にもかなり関わられていたようです。

    大社高校は竹内まりや・江角マキコ・そして里見香奈という才女たちを輩出しています。
    これも出雲の神様の加護かもしれません。

    • 管理人 より:

      >のあきちさん
      へぇーー!そうなのか!
      風情ある旅館だったので、こういうとこに泊まってお参りするのが楽しいかもね。

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