南口の商店街にある餃子専門店。
かつて、戸塚原宿の場末に「大正亭」というお店がありました。
焼だか、水だかよく分からん大ぶりの餃子が独特で、
なんとも言えない微妙な印象を抱いたのです。
その後、ひょんなことから、
その謎餃子のルーツがここ沼津にあるということを知り、
一度、探検してみなければと心に誓った次第です。
このお店、沼津の民から絶大なる支持を受けておるそうで、
平日でもソッコーで売り切れ完売になってしまうんだって!
私、すっかりビビって、
開店40分も前に到着してスタンバっていたのですが、その時点でお客はゼロ。
周囲のお店の寂れっぷりを眺めつつ、まぁそうだよなって、己が取り越し苦労を公開しましたよ。
しかし、扉にさりげに貼られた”本日分の持ち帰り終了”の文字、
さらに、この年初にして、すでに”年末の予約完売”などという告知が、
店頭にしめやかな狂気を匂わせてもいるのです。
そして、開店30分前が何かの合図になったかのように、
どこからか湧いてきた老若男女がどんどん集まってきて、
たちまちの大行列となっちゃったよ!うっそーーん。
皆、タイミングを読み切った玄人ばかりということなのでしょう。
そして、開店時間ピッタリのご案内となりました。
お店はあまり広くないのですが、
さっぱり綺麗に維持されていて、大勢のお客をさばきなれた応対です。
それでいて、ちゃんとあったかい感じのお母さん方。
メニューは餃子とライス、ドリンクのみという潔さ。
飲食の対応と平行して、予約受け取りのお客さんも繁くやってきては、
イートインとは桁が違う数十個単位でドカ買いしていくのがすげぇわ。
そんな訳で開店前から厨房は常に焼きっぱなし状態ですが、
一種類のみの餃子がなかなか、すんなりとは供されません。
店内分は先行せず注文後に焼き始める流れなのか、
1番客の私も20分弱は待った感じですね。
満を持して、沼津市民垂涎の餃子が到着しました!
この・・・微妙なルックス!!!
次の日のスープにぶち込んだ焼餃子を掬い上げたような!
連食の都合で一番少ない6個皿にしていますが、
一個が大ぶりの軍艦巻きくらいあるので、
なかなかの食べでがあります。
具はキャベツとお肉の細切りがぎっしり。
湯に流れた分、あっさり味になり、また水分を含んだしっとり感。
皆さんご存知のように、
通常の焼餃子もちょっと焼き付けてからお湯を入れて蒸し焼きにしますよね。
しかし、最後はその水分を飛ばしでカリッカリにするじゃない!!
これはなぜかその途中で止めちゃった感じなんだよな。
粒が大きい分、火を通すため、
たっぷりのお湯を加えてじっくり茹でるのはよく分かるの。
その過程で皮もグダグダになるのだろうけど、なんか釈然としないよ。
ちなみに、かなり茹でてるはずなんだけど、
キュッとした部分は皮の粉っぽさが残る仕上がりでした。
酢醤油は予め調合され、自家製の香味油と一味を振って食べるのが、
沼津餃子のスタイルみたい。一味がよく合います。
まぁ旨いっちゃ旨いんだけど、
そこまで人々を駆り立てるものなのか、
依然として、よく分からん部分も多い謎餃子でした。
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