商店街の脇道にあるお蕎麦屋さん。
元は翁町にあったお店ですが、文体の建て替えに伴い、あのエリアも大きく再開発されているようで、こちらに移転してきた流れです。
こざっぱりとしたお店。
壮年の職人さんと、接客担当のご高齢のお母さんでやっている様子。
昨今はコロナの影響も大でありましょうけれど、その後、常連が繁く定着している感じでもなさそうだから、少し心配しているのです。
お味はおいしいと思うので、もったいないんだよな。
お店の看板は十割そば。
二色盛りにすると、十割と粗挽き十割。三色にすると通常メニューのつなぎありのお蕎麦も加えた合盛りになるようです。
今回はペラメニューになっていた湯葉せいろを二色盛りでいただきましたよ。
お蕎麦はポッソリせず、噛むごとにに味が出るような、力強い風味と噛みごたえを楽しめるもの。同じ十割でも、それぞれ粉の産地を変えていたりと、こだわりが垣間見えますね。
つけ汁は温かいもので、湯葉の卵とじ、鶏肉、豆腐、えのき、かまぼこ、ネギと具沢山で食べごたえがあります。これもおいしかったです。
夏メニューのぶっかけとろろ。
とり天梅おろし。
つなぎありの方のお蕎麦もおいしくて、それぞれ丁寧に仕上げてくれます。
やはり問題は立地や客層とのアンマッチかな。
十割専科にしてしまうと地元では受け入れられないだろうし、かといって、下町水準にクオリティや値段を下げるわけにもいかねぇしで、やや中途半端な立ち位置になってしまっているのが悩みどころです。
でもね、ややお高めにはなりますけど、どうせこちらのお店を利用するならば、十割の粗挽きあたりをいただくのがオススメです。
コメント一覧
文体時代から割と好きな店なんですが、蕎麦自体は悪くないのにテーブルに乗る料理全体の演出とか食べやすさへの配慮がイマイチなんですよねぇ。
せっかくの十割蕎麦なのに薬味のネギの刻み方が立ち食い蕎麦屋みたいに厚ぼったいとか。
せっかく季節ごとに変わり種の天ぷら蕎麦を出してるのに、天ぷらが大きすぎて椀物の天ぷら蕎麦としては食べづらかったりとか。
なんと言うか、色々惜しい店だと思います。
>中さん
決して悪いお店じゃないんだけどね。もう一歩ほしい気持ちも分かります。
店主的には不本意かもしれませんが、むしろ下町蕎麦屋方向にハードルを下げると落ち着くのかな。