商店街の入り口にあるレトロな中華店。
ご近所目線で思い返してみると、こちらお店は特別に評判が高いという感じでは無かったような気がするんだよね。日常風景の中にある、ごくごく普通の一軒だったような。
でも、気がつけば、こういうお店自体が普通の風景に残っていない時代です。特に使い込んだ内装をそのままに残してあるこちらは、ただ店内に入るだけでも味わい深い体験ができますよ。
今は感じの良いご兄弟が継いでいるのですが、世代交代以降か、名物の酔来丼の他にちらり面白いお料理も出て来るようになったりして、ネットを通じ、ご近所店から脱皮する知名度を獲得しています。
お料理は気さくな麺飯を主体とした大衆中華店のジャンルであります。でも、やはり中華街文化圏だけあって、かつてはそれなりのバッグボーンがあったような匂いもほんのり残していますね。
ただ、麺飯については、特別これという品が思い浮かばず、オーダーは必然的に酔来丼と半ワンタンセットへと落ち着くわけです。でも、酔来丼は値段設定を間違ったようなメニューなので、なんか頼むのが悪い気がして、足繁くは通えないのよ。
今回はメニューの底部分にピラリと貼っている裏メニュー。スペシャル酔来丼をいただきます。こっちの方が単価が高いからね!
焼豚の量が増え、カットの厚みが増し、目玉焼きはダブルという富豪仕様! しかし、これが2倍旨いかというとそんなことはないから、お料理って難しいね。
やはり、混ぜ混ぜしてちょうど良いバランス、具材の大きさ、形というものがあって、その点、これはバラバラな印象です。普通の酔来丼の方が良いな。
主役のチャーシューは昔ながらの赤いヤツだったのが、バラ肉になったのか、表面の色や甘みというポイントが、ボケてしまいました。お味もタレつけが必須な感じ。
また、何か、ザラリと口に触ると思ったら、ご飯が固く、ボロボロに砕けてて、この時の炊飯は完全に失敗していました。
兄貴の感じはすこぶる良いし、アイデア料理や、いい意味でのノスタルジックもあるのですが、やっぱちょっと抜けた部分もあるんだよな。
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