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明石の「本家きむらや」で玉子焼

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鍛冶屋町にある玉子焼の老舗。

脇の大通りは古の西国街道にあたり ”みぎ ひめぢ道、ひだり 大坂道”と刻まれた石碑も立っておりました。

海に向かって歩いている途中に、いかにもそれっぽい店構えが目に入ったのよ。

大正13年創業という古いお店みたい。

そもそも、ご当地における明石焼はどのような食べ物であったのか? その背景は全く存じ上げないのですが、港の庶民的なおやつだったのかな?

店内は、我々関東の下町民にも懐かしい、じゃりんこがラムネを干すおでん屋さんの雰囲気です。実際、こちらでもタコの足等が入ったおでんが名物になっているようで、おいしそうだったんだよなぁ~

口開けからお客さんが次々と訪れておりました。若い兄貴達が頑張っており、感じの良い案内をしてくれるから、観光客でも安心して入店できますね。

玉子焼は、片側に傾く板に乗せて供されるのが、ご当地流。

焼きたて! 熱々! ふっわふわ! を、ハフハフといただくのが醍醐味でしょう。

生地には小麦のデンプンである浮き粉を使っているのが特徴で、ふんわり柔らかな食感の元になっております。家庭ではなかなか使わん材料だけど、魚の棚商店街では、じん粉の名前で絶賛販売中だったし、ご当地では自作する人も多いのかな?

こちらのお店のものはトロトロな玉子っぽさというよりは、ぽってりとやや粉寄りな印象。それ自体の下味は控え、添えられた汁に浸すことによって、ちょうどよく仕上がるバランスでした。出汁もそのまま飲むにはしょっぱいお味になっております。

唯一の問題はさ、1人前が20個もあることよ! おやつには、さすがに多すぎるんじゃん?!

デブも初めは喜んで食ってたんだけど、後半、猛烈に飽きてきて、塩やソースで気分を変えつつ、なんとか食べきった次第です。直後にもう一軒ハシゴなんてのは、もう無理。

1人前20個のお店はここだけではないみたいなのだけど、どういう経緯で設定されたのか気になるね。明石っ子はよほどの健啖なのか、安価故にチマチマ売れない事情なのかは分かりませんが、できれば半量注文で、おでんなどを追加したい気持ちです。

ちなみにカップル等で1人前をシェアすることも可能らしく、なんおことはない、ピンで入った私の寂しさがクッキリ際立つ事例でもありました。

脂肪だけでなく、もはや人生が重たいよ。

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