片町の交差点の近くにある金沢おでんのお店。
ご当地では ”金沢おでん” なるものが名物になっているんだそうです。
なんか昔から耳にするワードでも無かった気もするのですが、原典不明な ”おでん消費量日本一” の肩書に彩られながら、絶賛売り出されておりました。
たしかに夜の街を歩いているとおでんの暖簾をよく見かけます。ぶっちゃけ、近年のキャンペーンなのだと思いますが、特徴的かどうかは別として、おでん自体はそれなりに浸透した市民文化なのでしょう。
せっかくだから、ちょっくら食べてみるべかということで、手元のるるぶからピックアップしたのがこちらのお店。繁華街の大通りに店を構える昭和2年創業のおでん専門店です。
かなりの人気店らしく、中はギュウギュウの満席。この日は比較的早い時間だったのでしばしの待機で滑り込めましたが、以降、空席待ちの列が途切れないような状態でした。客層はどちらかというと観光客が多いかな。ただ、地元のリーマン達も普通に入ってきましたので、大きく間違った選択ではないのかも?
もっとも、店員のガラは安いのよ。ヤンキーやヤンママみたいなのが、あきれるくらい雑に対応してくれるので、そういう部分では、しっとりとした老舗っぽさは味わえないと思います。
とりあえず、おまかせで2人前盛ってもらいました。大皿にたっぷりだわ。
そもそも、金沢おでんに明確な定義は無いようですが、関西風の上品なダシをベースとして、お味やつけダレに変わった特徴も無さそうです。この中では車麩やぐるぐるかまぼこの赤巻、梅貝なんかがご当地っぽい具材みたい。あとはすき焼き的な具を巻いたロールキャベツが面白かったですね。
シンプルな分、塩味ベースのおダシの味が肝になると思うのですが、これがまた物足りないというか、なぜ人が集まるのか分からないお味でした。おでん屋さんのダシなんて、値萬金のスープなはずなのに、残ったものを飲もうという気にならなかったもんね。
ダシが弱いし、それがよく染みてるわけでもなく、逆にさっと煮で素材を活かしている感じでもないんだよな。平坦で変化が無いから、すっかり食べ飽きて、その後に追加する気が起きなんだわ。
つまみメニューもいくつか。やはり、いまいち風な焼き鳥やお刺身なんかを横目で見つつ、他に頼む品を見いだせなかったため、ダメ元で名物という牛すじをオーダーしてみました。
やはり、ベースはかなりあっさりとした塩味で、関東の下町民には、もう数センチパンチが刺さらないのですが、柔らかく煮えた脂の部分がトロンとして、これはこれでアリだなと思います。
むしろ、おでんよりスジの方が旨いかもね。
コメント一覧
いつも楽しみに拝見しています。
カニ面は食べられなかったのですか?
>匿名さん
まだ、カニの季節には早かったのよ。
いや、もしかしたら、冷凍品を通年提供してるのかもしれないけど、おでんにして、より旨くなるとは思えないな。このお店に高級食材を託したい気もしなかったし。
そうでしたか。
私は過去、カニ面目的でその時期を狙って金沢に旅行に行き、こちらではないお店でしたが、とても美味しかった記憶があったので…。カニを食べたいけどめんどくさいと言う私にはぴったりのおでんネタでした(笑)
>匿名さん
わかりみがふかい
>カニ食べたいけどめんどくさい。