寺町専門店会商店街の入口にある菓子店。
こちらも天保3年創業の老舗です。

駅やデパートの売り場では、代表銘菓である御池煎餅の他、地味めな煎餅や干菓子の類が少々ならぶだけなので、あんまりアピールしないのよね。
でも、本店の店頭に来てみると、なんだか全てが渋カッコイイの。
全く同じ商品であっても、より味わい深く感じられる点。京の生活の中で購入し、それなりの環境でいただくからこそのお菓子の真価みたいなものもあるのだろうなと感じるのです。
ホントはたくさん買って帰りたいのだけど、お土産購入日の一番に寄ることが多いから、どうしても控えめにせざるえないのが悩みよ。

今回のお土産は、雪の朝という棹もの。
年の瀬の京都のお菓子屋さんでは歌会始のお題にちなんだお菓子がならびますね。
なぁ、そんな店、横浜で見たことあるか? せいぜい「松栄堂」の支店でお香が買えるくらいやろ?

お題の「友」にちなみ、”友との思い出” というキャプションが添えられております。
苔なり、松葉なりに薄っすら積もる初雪の様なのかな。
深緑色の羊羹に道明寺羹。お味に奇異はなく、どっしりしつつ、決して重苦しくはない仕上がりです。
もちろん、おいしいよ。
浅学な私などは、友達と雪遊びでもしたのだろうかと思いつつ、ホゲホゲかじるわけですが、実は漢詩なり、徒然草なりにステキなモチーフがあったりするから、こと京都の奴らの前では余計なことを言わず黙って食べるのが賢明です。
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