現在、もみじ饅頭のトップメーカーは広島市の「にしき堂」なのですが、本場宮島で存在感があるのは、大正14年創業の老舗「藤い屋」です。
宮島の表参道商店街に本店を構えております。
東京で和洋菓子を学んだ若社長の代になって、お嬢さん方に好まれるような形に近代化しているようですね。パッケージ等もステキですし、横浜でも名前を目にする機会が増えました。
カラフルなフルーツの琥珀糖や、レモン羹をギモーブで挟んだ淡雪花等、だいぶ洋菓子寄りな商品も扱うようになりましたけど、果たして、この観光地でもみじ饅頭を押しのけて購入されるのかどうか。
ただ、売場のオサレな雰囲気作りには大いに貢献していると思います。
地元の耕作放棄地で小豆を栽培する的な試みもあり。もちろんパフォーマンスの粋を出ない規模でありますが、旧弊にあぐらをかくこと無く、次代へ繋げていってくれそうな気概は感じますね。
本店には茶席も併設され、甘味やドリンクとともに、焼き立てのもみじ饅頭がいただけます。
席につくと、コロナ禍に物想う社長の長文ご挨拶がお出迎えで、やや胃もたれするぜ。
焼きたて熱々を運んできてくれますよ!
サックリふんわりと焼けた皮の香ばしさに、淡い藤色の皮むきこし餡がトロけるよう。
まさに、この場でしかいただけないお味で、おいしいです。よく冷えた緑茶もうれしいね。
ただ、だからといって、もみじ饅頭を各種掘ろうとは思わんのよ。
バラマキ用のお土産としては鉄板であるけれど、どこも機械化されて、ブレがないというか、よほど安価でなければ、平均点よ。つまらんというか、大手のどこの商品でも変わらんような気がするんだわ。
その辺のジレンマに対し、小手先の変わり餡などで個性を出す段階も限界で、次代のあり方が模索されつつ、なかなか状況は変化していかない感じかな。
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