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松江の「彩雲堂」で季節の上生菓子

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なんと,松江は日本三大菓子処に挙げられる街なのです!

京都、金沢はまだしも、江戸や名古屋、仙台を差し置いての松江って、どうなのか。そもそも、全国の人が、どれだけ松江を認知しているのかという部分においても疑問符が浮かびますし、かつて地元財界が上手いことプロモーションした結果じゃねーかなと思うんだけどな。

ただ、茶人として名を残す不昧公、松江藩7代藩主の松平治郷が、道楽に散財しつつ文化を育てた歴史があり、現在でも多くの菓子店が営業しているのは事実です。

訪れる前は決して大きくない街に、菓子店がこんなにも近接してて成り立つものなのか不思議だったんだけど、周辺はいくつものお寺が列ぶ寺町だったんだわ。店頭小売以外にも、それぞれに安定した供給先が確保できていたってことなのかもな。

さらに言えば、現在、松江のお菓子屋さんの商品は近隣各地の観光スポットに出荷され、お土産品の主力となっておりますので、必ずしも松江の街の規模に左右されない商売なのかもしれません。

なんなら、横浜でも売ってるしね。

松江のお菓子屋さんの中でも筆頭格は「彩雲堂」でしょう。

天神町の交差点に、立派な本店を構えておりましたよ。

明るくモダンで気持ちの良い店内です。販売コーナーの一角に設けられたカウンタースペースで、気さくに喫茶も可能。 

周辺には松江の有名なお菓子屋さんの本店が集中している中で、イートインできるのは「彩雲堂」だけなんだよね。甘味巡りの旅的には、ちょい寂しい状況なのよ。

ただ、こちらも普段は観光客でワイワイ賑わう感じではなく、わりとひっそり営業している様子だし、元々あんまり需要がないのかもしれませんね。

店頭に並んでいる商品の中で、本店のみの要素は上生菓子の販売かな。

牡丹を模った富貴は、こしあん入りの練りきり。

まず姿が美しいのよね。

お味も品良く、おいしいです。

もっぱらお土産屋さんなイメージが強かったのだけど、筆頭格に相応しい上々の生菓子を作られているることを知りました。 

お抹茶もおいしいし、小皿にお干菓子と共に添えられる、若草のかけらにも注目よ。

トロリとした求肥にサクサクな落雁粉がまぶされて、パッケージ化された商品とは異なる、作りたての食感が魅力。これ食べたら、イメージが変わると思うな。

なお、イートインメニューには、職人が丹精込めたスペシャルな和菓子盛りもあるようで。生憎、この日は売りきれだったんだけど、どうせならチャレンジしておくべきだったわ。

こちらならば期待に応えてくれそうな気がする! 

「彩雲堂」の看板銘菓は若草です。

今日に伝わる不昧公好みのお菓子は、地元で一旦製造が途絶えたものを、明治期以降に頑張って復刻させたものが多いんだよね。

若草もその一つなんだけど、技術を自店のみで独占せず、地域ぐるみで育てていった経緯があるようで、他店のおいても定番商品として販売されております。

拍子木型の求肥に、寒梅粉をまぶしたお菓子。

新緑の萌ゆる色合いはともかく、個人的には中が求肥のお菓子は、やはり地味というか、主役不在な感じがしちゃうのよね。

実際は粉も求肥もしっかり甘みがあり、一本の食べごたえに不足はないんだけどな。 

通常品の他に、よもぎ入の粉をまとう復刻品の販売もあり、より地味渋方向にシフトした若草を味わうことができます。

お土産品はそれなりに日持ちもして便利なんですけど、求肥や粉の食感はだいぶしまった感じになりますので、やはり店頭でふんわりした状態をいただくと、本来はもっとおいしいお菓子なんだろうなという気はしますね。

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