横浜中華街の「萬珍樓点心舗」で豆乳粥と彩り点心の朝食セット

良いんだか悪いんだか、若者たちの行楽がだいぶ増えてきている横浜中華街です。

一方で、これまで団体客を受け入れてきた大型店や、接待需要の高級店などは、依然として厳しい状況らしく、一部の支店を閉めたままの営業も続いていますね。

中華街最高峰の一角である「萬珍樓」も、裏手の点心舗は週末だけの短縮営業。

その代わり、新たに朝食対応をするようになったんだってさ！！

立派な観光都市は朝活から充実しているもの。

しかし、我ら横浜市民はお外で朝食を楽しむ余裕なぞ無いのでしょうかね。これといった朝食店が思い浮かぶわけでもなく、唯一、中華街での朝粥が、それらしき趣といえます。

ただ、朝営業はかったるいわりに、お客もさして来なかったのでしょうね。ほんの一握りの粥店が対応するだけで、それも先細り。観光の定番として、十分な受け入れ体制が整っているとは言い難い状況でした。

そこへ、天下の萬珍様が、青龍堰月刀で切り込んできた衝撃よ！

山下公園あたりのホテルが軒並み潰れてしまった中で、あんまり朝早くはアクセスしづらい中華街ですが、ざっくりランチ前のスパンと考えると、関東圏の日帰客が遅めの朝を食べてからみなとみらいに流れるルートも十分ありえるし。この市場、ぜひとも開拓していってほしいなと思うのです。

もちろん、私は起きられないけど！！　ひたすら寝てたい派だけど！！

お粥にとりどりの点心が付いたセットが良い！　すごく良いな！！

さすがの「萬珍樓」よ。横浜観光で求められる朝食においては、まさに決定版たりえるものじゃんか！！

お値段もこのお店にしては手頃にまとめた印象だし、お料理はどれもおいしいし、ボリュームも十分。もう下手なホテルビュッフェを食ってる場合じゃありませんよね

黄色い彩りが目を引くキシメン卵は、丸めた腸粉に炒り玉子をのせたシンプルなもの。この甘辛タレを、終盤のお粥にちょいと垂らして味変することもできますよ。

８種が盛られた点心皿もステキだよね。チャーシューは香ばしく柔らかで、スペアリブのお味もよろしいです。

しかし、盛り置きなのか、シュウマイや餃子にいまいち熱が感じられないのが、ただ唯一の欠点ともいえます。朝の営業が賑わって回転してくれば状況も変わるのかもしれませんが、せっかく良いものなので、細部をやっつけないでほしいよな。

お粥は、白粥、豆乳粥、牛モツ粥、ピータンと豚肉粥、海鮮粥があり、単品注文でもOK。

セットにはお粥に漬物と腸粉だけつけたものもありますが、どうせなら、フルセットにしとくのがオススメです。

しっかりと煮込まれた上品な味わいでおいしいな。

ちなみに一見ヘルシー風の豆乳粥が、最もコッテリでクリーミーな味わいだったから、粥なんかで腹がふくれるかって思うデブはあえてそこを狙ってもいいかもしれませんよ。

セットの他、お好みの点心を追加可能。グループ人数に合わせて、個数を調整もしてくれます。

店頭の懸垂幕にもアピールされた、こぶた餃子がかわいかったから、すかさずバエを狙ってみました。女子の読者が増えてくれることを強く期待しますよ！！

中身はもちろん豚肉で、お味は小籠包に似てるかな。

もう一つ、イカ餃子ってのも、イカの形でやってくるはずだったのですが、こっちはだいぶグズグズになっており、細工の妙は見られませんでした。

そうそう、朝からワゴンサービスもやってくれるのよ。

時折、蒸したて熱々がチリンチリンと鈴を鳴らしながら通るので、そこから美味しそうな状態のものを選ぶのが一番確実かもね。

ぶっちゃけ、我々のように全員で彩りセットを頼んじゃった場合、追加を収める腹の余裕はそんな残ってないんだよ。お粥ってば、後ですぐにお腹減るけど、丼一杯食べてる最中は、わりと満たされちゃうからね。

台湾フレンチトーストだったかな？

何じゃいと思ったら、表面に胡麻をまぶした台湾カステラをフレンチトーストしたものみたいです。

台湾カステラ、実はまだ素の物すら食べたこと無いんだけど、おそらくその良さは残らないだろう剛力アレンジ。敷かれたリンゴソースがちょっと安っぽく、たくさん食べた後は重めな〆でありました。

タピオカココナツミルクは、従来の細かな粒のもの。缶詰ではなくフレッシュフルーツを使っているのが高級店ぽくて、こちらはさわやかな魅力。

デザートがこの２種類なのはちょい寂しいかな。プリン系のさっぱりもほしく、なんなら、セットの中にミニサイズの口直しを添えてくれるともう言うことなく完璧だわ。

以上、「萬珍樓」の朝食レポでした。短縮営業時限定の苦肉の策で終わらせるのは、もったいない試みなので、みんなで応援してあげてほしいです。