独特な形状を持つ高知のご当地パンをご存じでしょうか?
ぼうしパンです。
なんでも、メロンパンを作る際のミスで偶然生まれた経緯らしいのですが、その後、丸パンの上からカステラ生地をかけて焼き上げる式に調整され、今日では県下の様々なお店で製造されております。

ぼうしパンの元祖は1927年創業の「永野旭堂本店」
かつては高知県下の給食パンなども手掛けていた中規模メーカーですが、少子化の影響や流通の情勢も変化する昨今でありますから、卸団地にあった工場も閉鎖して、こちらの直営店を残すのみになっているようです。
店内は気さくな街のパン屋さんという雰囲気。
わりと広いイートインスペースを併設しており、近所の爺さん達がパラパラと一服しておりました。
ちなみに、こちらも午後までモーニングサービスを行っているのですが、あと五分、間に合わなくて悔しかったぁ!

まずはやっぱり、ぼうしパンでしょう!
身近なところではヤマザキのスイートブールが似た感じですけど、ふんわかパンに、優しい甘みや照りが加わるステキなフォルム。
この控えめなお味のバランスは、きょうびの開発者が計算して出来るものではなく、やっぱ昭和の文化遺産だなと感じます。
さすが本場だけあって、ぼうしパン界隈も日々進化しているらしくて、あんぱんなどにツバを付けたタイプや、クロワッサンを半切りにしたような、とんがり帽子もあったりして、なかなか楽しいのよ。
ツバの部分もソリッドなクッキー風だったり、厚みを持たせたケーキ風だったり、変化をつけているようですね。
ちなみに県外だと「ヤマテパン」の商品をたまに見かけますが、やはり、形が肝のパンなので、ツバの大きさや硬さを調整して崩れにくいものを集荷しているようです。

奥に控えたニコニコパンは、ぼうしパンよか歴史が古い定番商品なんだって。
黒糖コッペに砂糖マーガリンクリームが挟まった、いわゆるジャリパンよ。
これもなかなか染みるお味でしたね。



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