帯広のお菓子屋さん、我らがこよなく愛する「六花亭」は、札幌駅の南口にコンサートホールなどを併設した立派な自社ビルを構えております。
新千歳空港なり、札幌の繁華街の売上が、地元を圧倒しているはずなので、この札幌店が第二の本店格です。
観光目的地として、全道からお客さんが集まっていた帯広本店に対し、札幌では駅や空港、デパートなどにも広く売り場を展開している関係で、必ずしも当店に立ち寄る必要はありません。
わりと落ち着いているんだなというのが、第一印象ですね。
客層は、やはり富裕なアジアの観光客が多い様子。皆、大量のお土産を購入しており、彼らの団体が重なるタイミングだと、ワイワイと店内の人口密度が高まってきます。
裏手にはちょっとしたお庭も設けられ、北海道の植物や季節のディスプレイなどで目を楽しませてくれますよ。
こういう素敵なお店づくりには、共通した美学、哲学を感じますね。
2階に設けられた喫茶室は白を貴重としたシンプルな作りです。
極楽と同様、飲食店としては、あんまり造り込まないような環境だったな。
喫茶室は他にも札幌北店や円山店に設置されておりますが、ざっと見て回った限りでは、やはり札幌駅前の本店が人気のようで、平日の開店前から階下に長い行列ができているような状況です。
しばし大丸などを冷やかした後に戻ってみましたが、それでも店頭の椅子で30分位は待ったかな?
私だって六花亭を諦めませんよ!
メニューは帯広本店と比べるとやや軽く、シチューやライスなどのお食事系が間引かれており、文字通りの喫茶利用が中心となるお店です。
自家製のオレンジシロップがつく、ホットオレンジティー。
シロップについては、甘みよか爽やかな風味付けのためのものかな。
軽食では、もっちりな生地が楽しめる、焼きたてピザがありました。
でっかいハサミで各自切り分けていただく形で、これなら皿も傷つかないし、合理的か。
ピザはマルゲリータやミックスピザなどの定番品も提供されておりますが、新大根のピザという、いかにも十勝の土っぽさを感じる季節メニューに決まりでしょ!
ナンパなイタリアンで、ストップと言うまでチーズを掛けてくれるやつあるじゃん。あれみたいに、お姉さんがボウルに入れた鰹節を持ってきて、眼の前で好きなだけ盛ってくれるサービスがありまして、若干引きつつ「ほどほどに」とお願いしました。
具として乗っかるのはポン酢で和えたの細切りの大根です。軽く火は通っているのですが若干残ったシャクシャクとフレッシュな水っけがあり、たしかにこれは作りたてをその場で食べるしか無いお料理か。
大根の下のひき肉はあからさまに甘辛にしたりはせず 軽い下味程度にとどめているのが、六花亭らしい上品さ。チーズのコク、鰹節やネギの風味。タバスコガン振りしたら 繊細な部分は全部消えたので、なるべくそのまま食べるのが推奨です。
ピザだけど、どことなくおやきのような、和の香の粉料理になっていて面白い試みだと思いました。
デザートは帯広と札幌本店でのみ提供という柿のドルチェ。
ざっと見、限定メニューはこれだけかな? 季節のフルーツ品が札幌店の限定枠に入るみたいですね。
マルカルポーネに黒コショーのアクセント。柿自体もおいしいものだけど、滑らかなクリームもおいしくて、やはり、お菓子屋さんの品だなと思います。
スタッフの対応も終始気持ちいいし、おいしいものをこんな安価で楽しませてくれるんだからサイコーよ。
とりあえず、その土地に六花亭の喫茶さえあれば、他はイマイチでも成り立つ北海道旅行です。
コメント一覧
このピザ美味いっすよね。なんだかんだ、品が良いのが、六花亭。
>つちころりさん
間違いなき、六花亭。