私は下戸なので、旅先の飲み屋に入ることは、ほとんどありません。
では、なぜ焼き鳥屋にいるのか?
すっかりジジイになって、もはや量が食えない身体ですよ。連日の食べ歩きに疲れた、この夕時、スープカレーやラーメンは重たいな、寿司は寒いなと思ってしまったのです。生クリームなんてもう見たくもねぇし!
串の何本かならいけそうか。
士別焼き鳥も食いたかったのだけど、室蘭やきとりの一平も見えたので、宿から近い方でやっつけますね。
狸小路のすぐ脇にも別の支店が出ておりますが、こちらはすすきの交差点にあるビルの3階のお店です。
なかなかの活況で、カウンターを中心とするこじんまりとした店内にギリで滑り込めました。
「上川大雪」の純米酒、十勝をいただきましたよ。
香味はほどほどだけど、飲みやすいお酒。
製鉄の町、港街である室蘭の労働者に支持される室蘭やきとりは、豚肉とたまねぎの串に、洋からしが添えられるのが定番のスタイルみたい。
こんがり焼けて、このまま丼にしたいような甘辛ダレも良い感じでした。
焼き鳥なのに豚じゃんかって、かつてはバカにしておりましたけど、原初の焼き鳥が歩留まりの低い鳥モツで作られていたのは長い期間ではなく、市井の屋台食として広く定着するのは豚や馬などのモツを使用するようになって以降なんだってよ。名前通りの鶏肉を使用するようになったのも、戦後ブロイラーが入ってきて、鶏肉価格が落ちてからのことらしいんだよね。
北海道では養豚が盛んになってきたので、豚肉が身近な食材でもあったのでしょうね。
室蘭産殻付きうずらの炭火焼き。
こちらは殻ごと焼いちゃう、うずら串の元祖を称しております。
鶏卵よりも皮が薄いため、カリサクでかじることが可能なんだよね。
ただ、個人的には、食べるものではないという先入観が強固なので、なんとなく違和感は残るのです。
先代店主が超おすすめな品は、タレでなく塩焼きにしたものをからし味噌につけていただく式。
豚自体がおいしいので、これもいいですね。
そして、やっぱ1合程度でベロベロになるな、私。
コメント一覧
豚自体が美味いのは良いですね。
人により入る店が、視点が違う。ほんまさんのチョイスと私のチョイスの違いを勝手に比べ、楽しんでます。
>つちころりさん
単純にいうと、生活階層の違いじゃん!?
私もいい歳なんで、つっちーさんみたいにカッコイイ旅にしなきゃいけないんだけどなぁ。
「せっかく北海道に行ったのに」と家族にすら呆れられるので、やはり個人の嗜好でもあるのか。