長崎市街を拠点とする徒歩旅で、もう一声欲しい場合は、どこに足を伸ばすのが良いんでしょうかね?

とりあえず、長崎駅前の古ーいターミナルから、高速バスに1時間半ほど乗っかって、

佐世保までやってきました!
ちなみに「バスストップ」の平浩二は佐世保出身で、佐世保観光名誉大使の初代だそうです。

横須賀や呉と同様に、男子一人旅にはズバっと刺さる街よね。
明治22年に鎮守府が置かれて以降、軍港として栄えてきた土地で、現在も海自や米軍の基地があり、造船が主要産業の一つになっております。
長崎市同様、海沿いのわずかな平地に繁華街が形成され、山肌に住宅が建ち並んでいる風景なのですが、比較的傾斜が緩やかなせいか、だいぶのどかというか、余裕のある街並みですね。

そんな、佐世保駅前から、路線バスで向かったのが「九十九島パールシティーリゾート」
生憎の天候ではありましたが、まずは九十九島巡りの遊覧船に乗っかりますよ!
ちなみに「長崎は今日も雨だったの」の前川清も佐世保生まれのようですよ。

西海国立公園の一部である九十九島は、複雑に入り組んだリアス式海岸と大小の島々からなる景勝地。
99どころか208もの島があるらしく、独特の景観を形作っているのです。

ジジイババアばかりが乗っかって、三途の川を渡りかねない、この遊覧船。
単に島々をのんびり観てまわるだけのものではありません。
船幅いっぱいいっぱいの狭い水路をすり抜けたり、豪快なターンをカマしたり、けっこうな操船技術をキメながら、乗客を楽しませてくれるアトラクションだったんだわ。
これはスゲー!

いかにも古の海賊が潜伏してそうな、松浦島の入江に分け入ったり、ロマンあふるる航路なのです。

これで晴れてりゃなー!
それでも、はるばるやって来た甲斐はありましたよ。
ちなみに公園内には水族館なんかもあるので、本来は一日ゆっくり楽しめる場所なのかもしれません。

行きのバスから何やらでっかい船が見えたので、帰りに途中下車して覗いてみたのです。
そうか、ここが「佐世保重工」なのか!
旧海軍の佐世保工廠を引き継ぐ形で設立された造船会社よね。

一年前は、三菱商事のLNG運搬船が入渠していたんだな。
この写真じゃ上手く伝わりませんけど、とにかく巨大なドック! 巨大なクレーンがド迫力なのよ!!

こちらの旧海軍工廠第7ドックは、大和型の整備のために極秘裏に開削したものなんだって。
男子はおしなべて、重工業に胸を熱くする生き物で、現在もこの地下でなにやらすごいものを建造していると信じて疑いませんよ。

一方、かつては広大な工場が稼働していたのだろう、荒涼とした空き地も。
中韓に競り負けてしまった造船業はなかなか景気が上向かず、こちらも新造船事業は休止して、当座は補修や修理で食っていく方針になっているようです。

往時を偲ばせる、こんなレンガ造りの施設が未だに現役なんだからなぁ。
やっぱり、市井の提督たちは佐世保詣でをしておかなきゃならんし、こういう造船所や産業遺産を巡るツアーが定番化してくれれば、喜び勇んで参加しちゃうんだけどな。

護衛艦も入渠しておりました。
日本の造船業が再び輝きますように!

そのままテクテク歩いて、米海軍佐世保基地の入口。

有名な佐世保バーガーのお店ってば、繁華街から離れた変な場所にあるんだなって不思議に思ってたら、なるほど、基地のすぐ近くという立地だったのか。

こちらは「海上自衛隊佐世保史料館 セイルタワー」であります。
館内は無料で見学可能。
隣の紳士が同行の奥さんに眉をひそめられながら写真をバシャバシャ撮ってる脇で、私もバシャバシャと撮影してきました。

撮影禁止のコーナーが多かったのだけど、掃海活動の広報的な鉄のクジラよか博物館的な要素は強め。お決まりの模型の他、いろいろな展示があって面白いな。

お向かいには「旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館」
第一次世界大戦での佐世保鎮守府所属艦艇の活躍を記念して建てられたものらしく、現在は市民ホールになっているようですね。

そんなこんなで、やっと街の中心部に戻ってこれました。
繁華街を貫いているのは、直線距離が日本一という「さるくシティ4◯3」
平地という贅沢を堪能するような、ひたすらに長い近代的アーケード商店街です。
その中には、建て替えも断念して、すっかり虫の息となっている百貨店「佐世保玉屋」

某ノアビルばりのすげぇ存在感を放っている、白井晟一設計の「旧親和銀行 懐霄館」も観ものです。

私はとっくにやめちゃってますが、やはり艦これはオレ達の基礎教養だったな。

「トンネル横丁」や「戸尾市場」は、もう夕方だったので、何も開いてなかったわ。
動いていたら、楽しい風景なんだろうな。

軍港めぐりも土日のみらしく、残念でした~

港の方には古い倉庫を改装したシャレオツなスポットがあったり、大きなショッピングモールがあったり、

そんなこんなで、初訪問の佐世保の街を駆け足で巡ってみました。
ご当地グルメも色々あるし、1泊ぐらいはとった方がより楽しめたかもね。
また訪れたいなぁ~
コメント一覧
「佐世保」というタイトルからして
(どこかで時雨が出てくるのかな、ワクワク)と思って記事をスクロールしてるうちに
(やっぱり時雨は出てこないか・・・)と落胆していたところ
最後に出てきてくれて「うっひょおおお!!」とさけんでしまいました。
記事をありがとうございます。