札幌でヒマを持て余した旅人が、ちょいと足を伸ばしてみる先ランキングNo.1の街、小樽にやってきました。
やはり、旅先にはベタな観光街があってほしいのよ!
もっとも、札幌がつまらんからって、小樽が特に面白いわけでもないんだけどね。
「運賃高ぇなぁ!」とJR北海道の苦しさに同情しつつ、札幌駅から快速に乗って30分強。
小樽駅に到着です。
なかなか味わいのある駅ですよね。
昭和9年に建築された、道内初のRC造による駅舎なんだって。
かつては北前船の寄港地、ニシン漁の港、ロシアとの交易拠点、石炭の積み出し地として隆盛を誇った小樽でありますが、昭和になるとその全てがドスンと没落。
その後、近代的な再開発の代わりに、運河や歴史建造物を保存する選択ができたことで、観光都市として、かろうじて命脈を繋いだ歴史があります。
一方で、市民生活の方はガラリと変わってしまったので、受け継がれているのはガワだけというか、血の通っていないい部分がありますよね。鳥取企業の「ルタオ」が、たちまち街の顔になってしまえる、とってつけた感。
長期滞在して味わう街というよりは、見どころやグルメがほどよくまとまった半日観光の価値かなと思うのです。
駅のお隣の「三角市場」も健在。
ご当地らしい傾斜地に、小さなお店が軒を連ねる屋根付き市場です。
かつては行商人たちが海産物を卸す場だったらしいのだけど、現在は完全に観光市場になっていますね。
朝っぱらから行列している海鮮丼店とカニ販売。
自ら利用したいとは思わんけど、ぶらり覗いて楽しい空間ではあるか。
どこも水槽がエグいことになってるし!
「三角市場」を抜けると「小樽中央卸市場」
こちらも坂に立つ独特な建物で、海に向かって4つの棟で構成されております。
小樽市民のリアルな台所・・・としての機能は、とっくにスーパーやイオンに移ってしまってるんだろうな。
中はだいぶ寂しい状況でだなと思ったら、もう取り壊されるう予定なのか。
街並みや商店街なんかも北国らしい寒々とした風景で、必ずしも平素の景気は良さそうではありません。
というのも、観光の賑わいは運河から堺町本通りにほぼ集中してるからね。
本来、小樽駅から都通り、サンモール、寿司屋通りなどを経る周遊ルートが期待されているのでしょうけれど、主力の中国人団体客などはバスで直付けしているから、市中で広く消費しないようです。
みんなが目指すガラス屋さんも、古い倉庫を使った建物はステキなんだけどなぁ。商品はなぁ・・・
お店もガラスか、オルゴールか、昆布か、海鮮丼か、チーズケーキか、同じような店舗がダブってるだけなんだよね。
とっくに役割を終え、管理の行き届かなくなっていた運河を潰すか否か。
当時、十数年にも及ぶ論争が繰り広げられたらしいのです。
結果、応時の川幅を半分埋め立て、遊歩道を整備。ガス灯を設置して、夜には雰囲気良くライトアップするこのデザインをよくぞ選択できたよな。
偉大な後付ですよ。
「旧小樽倉庫」
せっかく好立地にあった観光物産プラザは移転しちゃうみたいだけど、後の利用はどうするんだろうね。
外観だけでなく、石造りの倉庫の内部を活用するという点においては、正直、そんなにうまくいっている感じではなく、やはり、みんなが外側をちらり見るだけでさっと帰ってしまうのが課題でしょう。
宿泊を含め、せめて一泊分は滞在してもらえるコンテンツを提案できるか否かが問われます。
寿司屋通り。
「将太の寿司」を愛読していた私は、いっちょ寿司でも食ったるかと小樽にやってきたのです。
しかし、この日は市場がお休みで・・・ それに伴いお寿司屋さんもほぼやってなくって・・・・
くっそぉ、笹寿司の妨害工作かっ!
その他、ボチボチな観光スポット。
石原裕次郎が幼少暮らした街として、無理やり観光資源としていたこともありましたよね。
心の底から悔やまれるのは、ついぞ、裕次郎記念館&石原プロワールドにたどり着かなったことなのよ!
私は自分も大門軍団の一員のつもりでいますから、西部警察ザ・ライドをぜひ体験したかったけど、マイカルの方にあったから! 遠くってさ!!
海へと続く、緩やかな傾斜はいい感じなんだけどな。
駅前の長崎屋は吸収されたドンキとのハイブリッド形態になりました。
ところで「長崎屋」ってば、平塚のかき氷屋がルーツだったって、皆さんご存知でしたか?
だから、七夕であんなにイキてったんだな!
長崎屋のロビーには、余市のフゴッペ洞窟や小樽の手宮洞窟に刻まれる、縄文時代後期の陰刻画がかっこよく再現されているのだけど、防犯カメラの印はもっと他につけるとこなかったんか!?
そんな感じで、今回は食の成果もいまいちです。
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