埼玉から襲来するヲタク女子の狩り場として知られる池袋。
久々にグッズショップを覗いてみると、外国人観光客の来店がものすごく増えていることに驚きます。
ポケモン等のメジャーなIPにとどまらず、えっ、そんな作品まで知ってるのかよというグッズまでお土産に選ばれているようで、世界ヲタク軍の裾野も随分と広くなっているんだなと感心するのです。

そんな、アニメイト通りにあるウイグル料理店。
え? つか、まぢで今年から”アニメイト通り”って名前になってるんじゃんか!
池袋といえば、駅の北西側にそうは見えない巨大中華街が形成されてしまって、ちょっと怖いくらいなのですが、横浜では珍しいウイグル料理だけでも複数のお店が展開されて、食においてもインターナショナル真っ盛りな様相です。
もっとも、表はめちゃくちゃな人出なのに、地下の小さなお店には誰一人客がいねぇし! 店員さんもカタコトだし、スマホオーダーも分かりづれぇ!
あえて東口に出張ってきた反骨みたいなものは感じるのですが、日常に馴染んでいるかというとまだまだ異邦の存在なんだなって気もします。

通りがかり看板に、旨そうなプロを見かけてさ! 食べたーい!と勇んで入店したのです。
シルクロードの炊き込みご飯、いわゆるプロフってやつだよね。せっかくなので、串と饅頭とヨーグルトがつく豪華セットを注文しましたよ。
お店のメインメニューだけあって、それなりに作り置きしているらしく、さっと盛られて出てきたわ。
角切りの羊肉がゴロリ。お味はやはり人参の強い甘みが特徴で、オイリーな仕上がりがそれっぽいです。
ちなみにこのプロフ、肉無しになるけど無限におかわりできるみたいでさ。くっそー、気が付かなかったぁ!
もっとも一皿食べるだけでも、けっこうな満足感があったけどね!

添えられたパイは羊の肉汁を吸ったこってり。
香辛料まぶしの羊串と、甘いヨーグルトはデザート枠なのかな。

お店では麺も自家製で打っているらしく、麺料理がどれも旨そう。
こちらは丁丁炒麺で、細切りにした麺を羊肉や野菜とピリ辛に炒めたもの。
ベースは醤油味なのかな。トマトで後味をすっきりさせつつ、うちらにもすごく肌馴染むお味でおいしいわ。
プルンとした麺とインゲンのシャクシャクで食感も面白いね。

イカしたデザインのバカでかいマグに入った塩紅茶には、しょっぱいごまパンつき。
お味はあんま塩っぽくはなく、さっぱりたっぷり、乳っぽさ。
どれもうまかったので、また寄って、他のお料理も食べてみたいな。


コメント一覧
マグカップに「世界那么大我想去看看」「世界はあんなに大きい(のだから)見に行ってみたい」と書いてあり自転車のイラストだから、一寸旅行でもしようかな?位の軽い中国語だと思い検索かけたら、2015年に中国で流行った中国人中学教師が離職時に添えた10文字との事。いやはや知らなんだ。
>はってばってさん
私も店でググって、へぇーってなった。
市井の名言グッズができちゃうのかっこいいよね。
また、異国に出店したレストランで出てくるのも味わい深い。
自転車のイラストを見た際に台湾映画「練習曲」からとったセリフなのかな?ともチョイと脳裏をよぎったんす。「練習曲」は聾唖の若者がギターを背負いながら自転車で台湾を一周する内容で、かなり以前に有隣堂裏鎌倉街道沿いのTSUTAYAでDVDを借りました。
外食は娯楽なのでしょうから、この様な一寸した発見が有るととても喜ばしいですね。
>はってばってさん
おお、高カルチャー。
デカルチャー(ゼントラーディ語)!
中国語に限らず標語・スローガンは心に引っ掛かり易いから調べがちなんす(ほとんどビョーキです)。
外食サイトなんでそっち方面の書き込みをすると、中国のちょっと大きな都市には西方由来の食堂が少数かも知れないけど当たり前に在って、彼らの(多分)日常食が食べられるんす。「清真菜(中華イスラム系めし)」はそんなに奇異な食事ではないし、そこで御飯を食べている人々は新疆ウイグル地域の言葉を使っていなかったりします。調理はハラルかも知れないけど、酒は飲めます(書籍「イスラム飲酒紀行」でグラデーションを知りました)。北京生まれのウアルカイシ氏(ムスリムかどうか?は不明)が酔っぱらい運転で捕まったのが分かりやすい例かと?
「胡同の理髪師」って映画でも数百年の老舗北京清真御飯屋さんが話の軸の一つになっています。
私は三ツ境で「ブドウエン」が続いている事をたまげています、藤棚の「大草原(内蒙古料理)」は短命でしたので。
国内で日常和食(ハレとケの「ケ」)を食べようとしたら居酒屋が身近なのを悲しんでいます、青菜のお浸しとかスライストマトとかね。中華な国でケの食が食べられるのは、外人(日本人)にとって喜ばしい事です、例えば列車でワゴン売り嬢から胡瓜を買ったら「味噌は塗る?塩振る?」と聞かれました。
「啤酒(ビール)〜♪白酒(焼酎)〜♪礦泉水(真水)♪(←いずれも常温)」が嬢の売り口上で「飲み物しかないのか?」と思ったら生胡瓜だの茹でトウモロコシ(甘く無い)だのカップ麺(給湯器は列車に在る。食堂車のメシは不味くて高い。)だの菓子だの鼻紙だの色々売っていました。
ちなみに少数民族の話す漢語って「習った言葉」だから、外国人にとって分かり易いですよ。
>はってばってさん
ブドウエンの需要がある三ツ境はまさに謎ですね。
先日も池袋中華街をぐるり歩いて回っていたのですが、ガチ東北や四川の次はシルクロードが来てるんじゃないかってくらいに新居ウイグル系のお店が目につきました。
横浜は昔から台湾や福建からの人々が多いようですが、時代や街ごとに、出身地方が変わってきたりしているのかな?
日本で东北(東北)・新疆の定着には羊肉の普及が有るのではないか?と思われます、数字や文献的な根拠無く肌感覚ですけど。
中国南部の「〜語(広東語とかね)」とは違い北方の中国東北地方は「東北方言」位の「普通語(共通語・テレビ、ラジオの言葉)」との差違が少なく、中国語を学んだ人々との交流がとりやすいんす。
何かしらの長期滞在や定住の機会が有って「日本語勉強したいな。」と、思った際に、全国各地に在る日本語教室(自治体かお節介日本人主催)へのハードルは低いんす。んで、そこでは中国の普通語が双方のコミュニケーションツールだったりするから、なんだかんだで言葉が通じる人達の御飯屋さんにお節介日本人も行ったら「羊肉串が有る!」で広まったのも一因じゃないかな?
羊肉串焼きって「クミン味・ちょっと辛い・脂っこい」で中華東北菜より前に「2000年問題が契機とされる?」本格インド飯屋に日本人も通って定着した前例に近いと感じるんす。クミン味カレーが下地にあったからこその広がりかな?
羊肉は独特の風味が有るので「ジンギスカン鍋」等では脂を落とす機構になっていたりします。
インネパ御飯屋さんでもマトンカレーが定着していているしね。
三ツ境のブドウエンは言霊的(一挙に言葉遊び)に「疆」≒「境」だから(乾隆帝が西域を支配した際にニューボーダーって名付けた。その際に定住したシボ族は今でも満洲語を話すんで、そこに行くその界隈では「分かる分かる!」とムスカ大佐の気分が味わえるとの事。)、土地名の御加護も有るのかもね?
>はってばってさん
羊肉食には大人の厨二病的な側面や生ラムジンギスカンブームの下地もあるのかなと思ったりもします。
それでも日本人向けの需要はそれほど大きくなさそうで、やはり東北なり新疆の方が増えているんじゃないかな。