高知市内にどこか美味しいお店はないかと探してみると、出てくるのは居酒屋ばっかなんだよな。
私のような下戸の一人旅には大変厳しい酒まみれの飲食環境だけど、せっかくなので、ちょこっとだけ雰囲気を覗いてみましょうかね。
見知らぬ土地の酒場はこのように選べばいいのだという秘術を教えてもらったしさ。

「地名+吉田類」で検索するんだって!
あーね。そりゃ20年以上も酒場を巡る番組をやっていれば、相応の知見が蓄積されるでしょうよ。
みんな、あのハンチング野郎に騙されてるんじゃねーか?!
BS観てると悪酔いするほど再放送が流れてくるから「類さんてば、何軒はしごしてるんだよw 飲みすぎて、もう肝臓ガタガタなんじゃねーかww」って、身体悪い仲間のつもりで親近感を抱く視聴者も多いのでしょうけど、あいつ、NHKでは登山の番組持ってるし、毎日腹筋1000回してたり、じつはすげー健康体なのよ! 蒲田あたりでお酢になっているお前らと違うのよ!
そんな酒場詩人も訪れたという「葉牡丹」
ご当地の飲み屋さんは数が多すぎるせいか、どこも景気は芳しくない印象だったんだけど、こちらの戸をガラリ開けると、渋い味を醸す店内は、地元の方々でほぼ満席となる大盛況でした。
婆さんたちがチャーミングに接客してくれる、あったかい雰囲気のお店で、類検索メソッドは大成功のようです。

かつおとうつぼのたたき盛り合わせ。
うつぼと聞くとぎょっとしちゃいますが、ご当地では定番の食材で、唐揚げなどにして、よく食べるみたいですよ。
以前、煮付けで食ったときはえらく小骨の多い印象でしたが、腹身の方はそうでもないらしく、お刺身やたたきにも使えるんだな。
身は淡白で鰻系の味わい。
皮目に厚めのゼラチン質があって、むっちりしつつ、わずかに匂いも残るから、ワサビを多めに乗せて食べるといい感じ。
高知だし、カツオには期待してたんだけど、そっちはまぁまぁか。

お酒は香南市「高木酒造」の豊能梅の、おり酒。
私、にごり酒は大好きなんだよね。、
とろりと甘く豊潤な味わいで、口あたりも良いから、下戸でも飲みやすいお酒です。
帰りの空港にも売ってたから、小瓶をお土産にしました。

四国らしく廃鶏を食べる文化もあるようですね、
親鶏の足は、あらかじめ細かに刻んで出してくれますよ。
だいぶ歯ごたえがあるんだけど、噛み締めるほどにじんわり味が出て、つまみにはピッタシだね。
せっかくなので酔鯨の純米吟醸もいただきましたが、もうべろべろになってきたので早々に退散しなくてはなりません。
比較的リーズナブルなお値段と酒場らしい雰囲気を楽しめるお店。
私が旅先でローカルな大衆食を食べまわるのは、その土地の日常を体験したいからなんだけど、常連さんとのお国言葉の軽快なやりとりを聞きながら一杯引っ掛けるのもたまにはいいね。


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