いやぁー、倉敷ってば、めっちゃ良い観光地じゃんか!
着いて早々、ウッキウキで街歩きを楽しんでいたところ
スマホがツルリ滑り、ステキな石畳の道へビタンっ…
弱々OLEDディスプレイが真っ暗になって、操作できなくなっちゃったの!
焦って、ほうぼう当たってみたのですが、目下、岡山県内に私のスマホを即日修理できるお店は無いようで、旅の冒頭から、すべての写真、リサーチデータ、チケットや電子マネーを失う痛恨の失態ですよ。
波乱の幕開けとなった岡山旅。同行者のスマホを借りたりしながら、画像をかき集めたので、ややボリューム不足となりますが、ご容赦くださいね。
倉敷駅へは、岡山桃太郎空港からリムジンバスで35分ほど。
だいぶ手前にあるはずの岡山駅行きと5分ほどしか所要時間が変わらないのが不思議だな。
バスが着く北口には、かつて「倉敷紡績」の大きな工場があったらしく、跡地は現在「アリオ倉敷」というヨーカドーのショッピングモールと、三井のアウトレットパークが設置され、便利じゃんか!
また駅前には、からくり時計塔を4騎士像が守る謎のデンマーク空間があり、なんだか奇っ怪なセンスだなぁと思ってたら、ここってば、以前は「チボリ公園」というテーマパークの一部だったんだね。第三セクターによる杜撰な運営で潰れたんだそうな。
そういえば「倉敷天満屋」のある南口にも、なんだか禍々しき像が建っていて、ご当地の趣味はよく分かりません。
南口の駅前からは、昔ながらのアーケード商店街が縦横に走っております。
もちろん、相応に歯抜けて、くたびれた風景でもあるのですが、所々に若い挑戦の芽も見えて、けっこう楽しく散策できる場所なのよ。
行き帰りに通っただけだったのだけど、ここはもっとゆっくり見て回りたかったなぁ。
そして観光中心部である倉敷美観地区へと至るのです!
ものによっては江戸時代からの歴史があるという古い建物が、飲食店やお土産屋さんとして活用されており、街まるごとテーマパークのような環境なんじゃん!
美観地区って、てっきり川沿いにちょろりとならんでいるだけだと思っていたのです。
こんなに広い規模で歴史的景観が保存されていたんだね。いやぁ、驚いたなー!
倉敷美観地区は、1979年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、2009年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。
かつて幕府の天領に定められた際に倉敷代官所が置かれ、以来、備中国南部の物資の集散地として発展してきた歴史があるようです。
街の中心を流れる倉敷川が物資輸送の要となり、川沿いにならぶ、白壁の土蔵造りの商家や町家が当時の繁栄を今に伝える風景です。
美観地区の街並保存に重要な役割を果たしたのが「倉敷紡績」の創業者たる大原家。
”日本の美しい町並み”を残すべく、当地の古民家を買い取って修復し、美術館や博物館、公園などを建設したり、町並みを守るための条例を制定し、住民へ協力を求めました。
明治以降、日本の近代紡績産業の中心地であった倉敷。
往時はよほどに景気が良かったんだなという痕跡も多々見られますが、昭和後期には安価な海外品に押され、衰退の一途をたどった経緯よ。
しかし、こうして、今の時代にも揺るがぬ価値を残してくれているのだから、その貢献、先見の明は称賛に値するものであります。
店舗も頑張っておりますが、この地区で暮らす住民も皆さんも、環境維持については、並々ならぬ努力をされているのが見てとれますね。
言葉はねっとり名古屋みの漂う関西風。
様々なお店や文化施設などが軒を連ねている倉敷美観地区。
修学旅行生御用達のベタベタな観光店だけでなく、大人も楽しめる高品質なクラフト品や備前焼などを扱うお店が、ほどよく混在しているのが良いところなのよ。
そぞろ歩きが楽しくて、2日では足りないくらいでした。
ちなみに有名なデニムは、我々デブ族のカジュアルなサイズアップを許さないので、とんと縁が無い素材ですよ。
街のランドマークは、日本初の西洋美術館である「大原美術館」です。
倉紡の大原孫三郎が、画家の児島虎次郎を欧州に派遣して買い集めさせた品々が展示されております。
有名なエル・グレコの「受胎告知」は思わず息を呑むような迫力があるし、個人の好みによらない、多種多様、まさに西洋絵画のカタログのごときコレクションが面白いわ。明治から大正にかけて、これらを日本に紹介しようとした気概や良し!
欧風にとどまらず、アジアやシルクロード、河井寛次郎らの陶器や、棟方の版画、染色など展示する工芸館のスペースも相当に骨太なので、旅先の美術館とは思えないくらい、お腹いっぱいに堪能できます。
江戸の風景の中に、ドーンと建つギリシャ様式も面白い風景よ。
建物自体も特定の作品を飾るために工夫したような見どころもあるのですが、展示環境としては、だいぶ古くもなってきているので、これを、どう更新していくかが課題かもしれませんね。
「倉敷民藝館」は、大原家により提供された米庫を利用した民藝の博物館です。
どちらかというと大原美術館の展示品のほうが美術的な要素が強く、こちらはより生活に近い木工、染織品などが展示されて、ぶっちゃけ、だいぶ地味マニアック。
カゴやらタンスやらを一生分拝めるぜ!
なお、入口の売店には日本各地の現役民藝品が集められており、いい買い物が出来ます。件の倉敷ノッティングは、若干迷ったんだけど、うちのニトリ生活にお迎えする踏ん切りがつかなかったなぁ。
この日「倉敷市芸文館」では備中の蔵元が集まる地酒祭りが!
私は下戸なので舐める程度ですが、立派な酒どころでもあるんだな。
蔦に覆われた「倉敷紡績」の工場跡は「倉敷アイビースクエア」として、宿泊できる観光施設になっております。ここは元々、倉敷代官所だった場所みたいね。
敷地内にはショップやレストラン、陶芸教室などもあり、一般のお客さんも利用可能。
雰囲気はとってもいいのですが、いかんせん、虫は多いぞ!
ご当地の現代史を綴る「倉紡記念館」も必見。
夜の散歩も趣ある風景なので、倉敷には宿泊推奨よ。
唯一、不満なのはお店が閉まるのが早いところ。
どこも16時すぎると早々片付け始めちゃうので、せめて、もう1時間2時間ほど買い物させてくれたらいいのになぁと思います。
観光に十分なコンテンツボリュームを持ちながら、徒歩回遊にも無理の無い規模に纏まっている点。某京都に比べ、だいぶ空いてるし、排他性を感じないのも良きところ。
倉敷、すっかり気に入っちゃいました!
ご当地飲食については、メッチャかわいいお姉さんがいた「倉敷ねぼけ堂」等、写真を失ったお店もあり、わずかな成果です。
いずれ再訪して、リベンジしたいな!
この後、JRで岡山へ向かったのですが、週末夕方の3両編成の電車が、ばら寿司なみのぎゅうぎゅう詰めになっていて、マジかよって思いました。
もうちょい車両を増やせないのかよ!?
コメント一覧
お越しいただき ありがとうございました。ジーンズは足を延ばして「児島」まで行かれたらフルオーダーのお店も有りますので次回お越しの際はルートに入れて見られたら如何でしょう
>倉敷人さん
児島はデニムの街なんですってね。
いやさ、その時ジャストフィットでも、太ったらアウトじゃん!
私らデブって、すぐサイズアップするので・・・