労研饅頭とは、倉敷の大原家が設立した「倉敷労働科学研究所」が、戦後の夜学生のために開発した、安価で腹もちのいい食べものです。
岡山旅の際に買えなかったアレが、瀬戸内海を渡った松山にも根付いていたのか!
往時は全国37都市まで拡大したという取り扱い店も、残っているのは復刻組の「岡山木村屋」と、当店のみなんだって。
松山の中心繁華街たる大街道に支店がありました。
まさか、松山キッズたちは、ミスド感覚で労研饅頭をかじっているのか?!
中国のマントウを、日本人が食べやすいようアレンジした品です。
たしかに、素朴というか、野暮ったいというか、うちの近所の闇中華食材店でざっかけなく売られてそうな姿だな。
食べてみると、ほんのり甘い素朴な蒸しパンなのよ。
食感はムッチリ、ギュッとして、こりゃ想像以上に腹にたまりそうだま。
「ママ、お腹すいたー」って騒ぐ子供らへ、とりあえず、一個投げとけば、しばらくは黙らせることができるんじゃねーか。
店頭には各種あんこ入りや、よもぎ、ココア、レーズン、チーズ等、様々な種類の地味饅頭がならんでおります。
その中でも一番人気はうずら豆なんだって。
とかく四国の民は豆を好むよなぁ。現代の豆パンなどに比べると、全然ちょびっとなのだけど、甘煮の豆がポロポロっと混じるもの。
そして、始祖のスタイルは塩味の黒大豆を埋めたものらしいのよ。
こちらの豆量はさらに少なく、嗜好品というよりは、命をつなぐためのストイックな食い物だわ。
勝山町にある本店です。
ここが?って驚きよ。大街道支店も小ざっぱりとしたお店でしたが、本店はさらにモダンで高級感すら漂うじゃん。
扱っている商品と見比べると、ただただ意外性しか感じないのだけれど、ご当地では絶滅危惧の枯れた商売ではなく、しっかりとした支持が続いているってことだよな。
饅頭の他に醤油餅やお団子だなもみ絵馬hしたが、甘納豆も押しみたいです。
”たけうちの甘納豆は甘くありません” て書かれていたのが気になったので、とりあえず、小袋を買ってきました。
別枠の栗だけはしっかりグラニュー糖に覆われておりましたが、他はこんな感じで、あんまり泣かさないタイプなんだね。
金時などはポクっとした食感。あまり柔らかくはなく、豆本来の質感や風味を残した仕上がりです。
甘みについては、愛媛的には控えめなのかもしれんけど、十分甘いぜ。
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