ご当地出身者にちゃんぽんのオススメ店を聞いみてみると、「四海楼」や新地中華街の有名店よりも、食べ慣れた近所の店が旨いんだよという答えが多いようです。
地元横浜では古き町中華が新参大陸系にどんどん置き換わっている状況だけど、長崎ではまだまだ身近なちゃんぽん中華店が守られている点が文化の厚みだなと感じます。
味比べの対象ではなく、もっと日常生活に密着したもの食べ物なんだろうな。

”閣”っぽさはかけらも漂わぬ、こちらのお店。
集合住宅の一階に入っているのですが、外の通りには面していないという、なかなかマニアックなエントランスよ。
もちろん、ご近所の常連さん向けの商売となりますが、店内は2卓と座敷のみというこじんまりな規模で、むしろ出前の注文が多いんじゃないかな。おっかさんが電話を受けて、おとっつぁんが鍋を振り、息子が届ける流れ。
皿うどん文化とも密接な出前が、町場の小店でも今なお続いてるんだな。

通常の皿うどんの他に、とり皿うどんがあるところが、なんだかオーセンティックな気配を感じさせますね。
熱々の餡には、細切りの鶏肉、キャベツ、きくらげ、ピーマン、玉ねぎ。
ご当地ではとかく甘くなりがちな餡の中で、鶏系はあっさり塩味の部類なので、我々外県人の舌にも受け入れやすいかもしれません。

太麺皿うどんて、旨いな!
揚げ麺よか、馴じみがいいというか、麺にネットリ絡んでいい感じ。
軽く焼き付けたちゃんぽん麺にはしっかり歯ごたえが残ってるのも心地よく、すごくおいしかったのです。
麺飯中心でカツ丼やチキンライスのある町中華のメニュー。スーパイコなどの一品料理も安価に提供しているみたいだし、ビーフンや太平燕もおいしそう。
色々食べてみたくなる実力店です。
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