新潟にはタレかつ丼を食いに来たのですが、それとは別に「百花園」を覗いてみたいという目的もありました。
以前、デパートの銘菓売り場にならんでた生キャラメル羊羹がすごくおいしくてさ!
他にも面白いお菓子を作っているようなので、ずっと気になってたお店です。
本店は文教エリアである営所通にありました。
明治15年創業という老舗ですが、いろいろ大変だったようで、戦後に一から菓子作りを立て直したようですね。
笹団子まみれに新潟においては、上菓子屋さんというのはむしろ異色なのかもしれませんよ。
大手の店頭でも「丸屋本店」や「大阪屋」ら次ぐくらいの存在感だったのですが、実力的にはこちらが抜群だと思います。
特徴である和洋折衷菓については、先代から手掛けはじめ、その後、フランスにも渡った当代が積極的に挑戦しているみたいです。
マヂでさ、店頭に並んでいるお菓子を全種類買いたいくらいの楽しいお店なのよ。
駅にも出店しておりますが、品揃えが限られているので、余裕があれば是非本店にも寄りたいのです。
上生菓子が立派!
京都で売っても見劣りしないくらい、どれも繊細で姿良く作られており、お味も上々でした。
まずベースの和菓子がしっかりおいしい上で創作へと踏み込んでいる点が重要なんだと思います。
素朴なラインはどうなのかと、越のこがね饅頭。
蒸し皮に卵入りなのはちょっと珍しいな。ほんわり優しい卵風味があっていい感じじゃん。中のこしあんも上品です。
新作の きみチョコぼうろ。
いい色に焼かれた桃山生地の中には生チョコが。
これも他のお店が作れば、安易なキワモノっぽくなりそうなところ、ちゃんとバランスよくまとまっているのよ。
オレンジピールを乗せた、生チョコの羊羹。
羊羹でありつつ、チョコでもありつつという不思議な感覚。
ただ、喉奥にココアわずかに残る感じなので、私は滑らかまったりなキャラメルの方が好きだな。
更に和洋入り混じりが複雑な2点。
和コレートは琥珀糖にルビーとブロンズのチョコレートを合わせたお菓子です。
ルビーの方はフランボワーズとライム、ブロンズの方はプラリネにゲランドの塩がアクセント。
かじるとシュリサクなんだけど、本来はもっとソリッドで、うちの押し入れででチョイ劣化させちゃったかも。
たっぷりとした歯ざわりにチョコのコクが加わって、おいしいわ。
やはり風味とお味が無理やり感無く、調和しているのが特徴です。
和ごころはエヴォカオを使ったお菓子だって。
エヴォカオってのは、カカオの果肉や皮も使ったチョコレートらしいのよ。砂糖やバニラなどを加えずに作られ、トロピカルでフルーティな味が特徴なんだってさ。
芯にはブロンズチョコと生キャラメル、ヘーゼルナッツの餡。その周りにエヴォカオと新潟の梅を使った羊羹でくるみ、上にはルビーチョコと新潟のイチゴを合わせた寒天が流されます。
お前ホントはショコラティエをやりたいんじゃないかってくらいの折衷菓。
要素も盛り込みまくりで、バランス的にもだいぶチョコが勝ってるため、これについてはもう洋菓子かなって印象です。
難しい塩梅だけど、和洋拮抗、もしくは和のほうが強いくらいのもんが好みです。
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