定禅寺通にある和菓子処。
明るく近代的な建築の「せんだいメディアテーク」のお隣です。
京都の「老松」で修行した職人さんのお店なんだって。
店主だけでなく、他の若い職人さんやスタッフも女性ばかりで構成されているようで、新鮮なお店よ。
店舗はビルの2階に入っており、大きな窓からケヤキ並木を望む、気持ち良き喫茶スペースを併設しております。
お外は生憎の天候でしたが、平日の口開けから、女子たちがキャッキャと集まってきて、たちまち満席に近い賑いとなりました。
二十四節気、寒露のお菓子。
なるほど、革新性も漂うようなキレイな姿ですね。
わりと意識が高いというか、それぞれのお菓子に仏教思想や哲学を練り込みながら作っているようなのです。
その一方で、思い詰めた感はなく、お菓子を勧めるお姉さんらの対応も至極明るいものだったな。
胡麻と渋皮栗粒に入った白餡を、黒糖梅酒羹でコーティングした複雑なお菓子です。
口に入れるとまずは煎り胡麻の香ばしき存在感。噛むと栗のホクッとした歯ざわり。周りにほどよく羹をまとってるから、もすもすせず、潤いを保った喉越しへと繋がります。梅酒はわからんくらいの後切れ効果かな。
姿の美しさだけでなく、食べておいしい工夫がちゃんとなされており、これはなかなかのお品。
近所にある「売茶翁」のトラディショナルとの対比もありますが、こちらには未来に一歩踏み出すような希望を感じますね。どちらも良いので、できればハシゴしたいです。
添えてくれるたゆ、ならぬ白湯が染み入ります。
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