北九州市として合併した5つの自治体の一つ、工業の街である戸畑には、戸畑チャンポンというご当地食が存在するようです。
長崎由来のチャンポン文化は、福岡県にも広く根付いておりますが、こちらのものはチャンポン麺の代わりに細蒸麺を使うのが特徴なんだってさ。
戸畑チャンポンを扱うお店は、主にJR戸畑駅周辺に点在しているのだけど、すでに食べ比べは厳しそうなスケジュールに追い詰められていたので、一番旨そうな店を選んで、隣駅まで足を伸ばすことにしました。
この日はまだ時間も早めだったので、お父さんが広いテーブルにおいでって案内してくれたのよ。イスの赤いビニール張りが鮮やかな、古い雰囲気のあるお店。店内は清潔に維持され、トントントン、ジャーという心地よい調理音が響いておりました。
チャンポン、ラーメン、焼きめし、焼きそば、どれも旨そうでさ! 胃袋が一つしか無いことを嘆きますよ。ああ、牛に生まれていれば!
店舗は国道199号線沿い。九州工科大学の正門からもほど近い場所なので、主に学生さんらが利用してるんだろうね。幾人かがボリュームのある焼き飯セット等をがっついてる姿が見られました。
揺るぎなき正解のお姿よ!!
まずかろうはずがないし、実際メタメタに旨いのです。
ご当地らしく、ベースがややワイルドな風味を漂わせる濃厚豚骨スープでさ。そこにシャキシャキ野菜などの具沢山な甘みが加わるもんだから、なんとも贅沢なお味じゃないか。
特徴である細蒸し麺は、開発者である製麺所が今もつくっており、各店共通のものを使用。
レビューではチキンラーメンみたいだという例えもあったのだけど、実際は、もっとしっかりとした歯ざわりがあり、蒸し麺らしいツルッとしない口当たりのものでした。
工場労働者に少しでも早く提供するため、茹だりの早い蒸し麺を使った的な話も読んだけど、他のラーメン類は中華麺を使ってるんなら、あんまり説得力が無いような。
チャンポン麺は長崎で作る特殊なかん水を使うらしいし、当初はそれほど出なかったから保存性の高い蒸し麺を使った経緯なのかな? いや、鍋で具材と一緒に火を通す式なら時短も意味あるか。
個人的にはチャンポン麺はあんまり好みじゃなくって、こちらの方がスープや具に埋没しない存在感があって、むしろ良い感じ。
スゲー旨かったわ。
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