浜町のランドマークである浜屋。
長崎市内の生存競争を勝ち残った唯一の百貨店でありますが、ぶっちゃけ、設備も業績もすでにカツカツな雰囲気が漂っております。
長崎駅周辺の商業エリアが刷新されている中、ここが無事に建て替えできるのかどうかで、旧市街の命運も左右されちゃうのかなと心配だったりもします。
そんな浜屋の、手狭な地下地食品街の隅っこへ、大村寿司のお店が入っておりました。
ちょいと味見にほどよき小箱弁当が見えたので、おやつにいただくことに。
大村寿司は大村市の郷土料理で、少弐氏に追われた大村氏が後に旧領を回復したことを祝って作られたという逸話が残っているようです。
浅い大きな木箱に飯や具を重ねて作る押し寿司で、四角く切り出していただくみたい。
ちなみに福満しげゆきの妻の好物でもあり、福満は”飯を砂糖で固めた”もん扱いをしてたのを読んで、いかにも長崎っぺぇなと思っていたのよ。
このお弁当には寿司２画分と、いなりが一つ、おかずには蒲鉾の薄切りと業務品の卵焼き、きんぴら、ポテサラがつきました。
表面へ鮮やかに敷き詰められた錦糸卵の下には、甘煮された椎茸と、微細に刻んだ赤と緑のかまぼこ（ちゃんぽん等にも使われている２色はんぺんてやつ）、そして奈良漬も散らされるのか。
この奈良漬が大人な風味やシャクシャクな食感を加え、良きアクセントになってるんだな。
酢飯はたしかに関東のものに比べるとやや甘めではありますが、身構えていたほどのものでなく、いや、まさか食べ歩きを重ねることで、すっかり長崎調味に慣れてきてしまったのかも？？
いや、福満よ、私的にはアリだぞ、このくらいは。
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