北九州の郷土料理として知られる、ぬか炊き。
他に ”陣立煮” などとも呼ばれ、かつて小笠原家が信州から持ち込んだというぬか漬け文化が、今も市中に根付いている象徴なんだって。
煮物に糠味噌を加えることで、青魚等に臭みを抑え、独特の旨味を加えるお料理なんだけど、初手から糠味噌を入れて煮込むのではなく、後から足して、あまり火を入れない調理法はなるほどなと思います。
旦過市場などでに、煮売りするお店が複数出店している、ぬか炊き。
市中の居酒屋や飯屋でも広く提供されており、こちらもその一つです。
目の前にはトラック等がビュンビュン走っている国道199号線。そして、その先には船溜まり。
船宿チックなざっかけない小さなお店なのですが、入ると脇にヒラメやアナゴが泳ぐ生け簀があったり、切り盛りする女将は地元でならしたJAZZシンガーでもあったりと、なかなかに要素が多いお店でしたわ。
お昼のメニューはぬか炊き定食とヒラメの丼がありました。
この日はサバが売り切れだったので、イワシの定食をご飯半分でお願いしたのだけど、青魚だけでなく鶏手羽なんかも、ぬか炊きの定番具材のようですよ。
そして再度の驚きは、まさかの無添加主義!
醤油、みりん酒、白砂糖は不使用。てんさい糖と、いかにも一家言ありげな、矢野式ぬか味噌のみで調理したものだって。奴にも、ごま塩がかかっており、見るだけで健康になりそう。
案の定、塩分等のお味のパンチは控えめなので、大飯は進みづらいかもね。
ただ、ぬかの粉っぽさは全く無く、まろやか~に仕上がってるし、健康的な酸味とコクが味わえます。ぬか炊きらしさというか、なるほどこういう効果があるんだなって部分をクリアに確認できました。
この鰯自体も脂パンパンでおいしかったのよ。
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