謎の異空間「はにわ園」に迷い込み、難度の高さを叩き込まれた宮崎市街地の散策。
やはり、ご当地での観光を満喫するにはレンタカーが必須なのかもしれないな。

宮崎駅から約15kmの場所に、有名な青島があります。
神奈川県民には妙に肌なじみする、小型の江ノ島みたいな景勝地なのよ。

最寄りの青島駅までは日南線で30分ほどの近距離。
しかし、その電車がぜんぜん来ねぇのさ!
市街に近い空港からのアクセスも同様で、地図上は至便に見えるのですが、実態は郊外の空港との往復とさして変わらんのが、宮崎旅行のがっかりポイントです。
下手に近いだけ、もどかしい!

もしかしたら、プロ野球のキャンプ見学がてらに観光を楽しめるんじゃないかという下見でもあった今回の旅。
この途中に巨人の練習拠点となる「ひなたひむかスタジアム」最寄りの運動公園駅があるのだけど、電車利用の場合は気軽に往来はできない運行本数なので、沖縄とは観光インフラの差は大きいかもな。

青島の対岸にはきれいな砂浜が続く青島海浜があり、海水浴などで訪れるお客さんも多いようですね。
サーフィンのメッカでもあるようで、寒い海にもこれだけのサーファーが浮かんでおりましたわ。
周辺の飲食店などには、地元をカリフォルニアと勘違いしているような雰囲気も漂って、とても、ういろうを名物にしてる土地だとは思えないくらい!

実際、リゾートとしてはとても良い場所に思えるのです。
海岸には巨人も泊まる「ANA ホリデイ・イン リゾート 宮崎」ほか、いくつかの観光ホテルも建っております。
ただ、景気は芳しからぬようで、シーガイア同様に平成初頭で時が止まったまま、はかばかしく開発が進んでおりません。

青島は ”鬼の洗濯板” と呼ばれる隆起波食台の上に、貝殻などが堆積してできた島。
”青島の隆起海床と奇形波蝕痕”として、国の天然記念物にもなっておりますよ。

これは砂と泥がミルフィーユ状に折り重なった地層が傾きながら隆起したものらしく、硬い砂岩が残り、柔らかな泥岩が流されて洗濯板のような表層になっているみたいですね。
海底火山が一度の噴火すると、砂岩層と泥岩層がセットで堆積したようで、つまり、このギザギザの数だけの噴火を経たという壮大な記録でもあるのです。

まさに奇景って感じで、迫力があります。

島には山幸彦を祀る「青島神社」

神話の地らしく、こちらも相当な歴史のある神社らしいのですが、当代はやたら商魂たくましき感じも漂って。

境内のビロウ等の植物に囲まれた環境は ”青島亜熱帯性植物群落” として、これまた特別天然記念物に指定されているようです。
どこぞのジャングルテーマパークの中に神社が隠れている風で、これもなかなかに珍しき風景ですよ。

せっかく願をかけたのに、横から日本シリーズ出場をかっさらってしまってすみません。

そのまま島をぐるり歩いて回って反対側から帰ってきました。

ここへ来て初めて、他の観光客の姿を目にしました!
やはり、アジアからの団体観光客が多いらしく、バスで来て、さっと見て、即移動していく様子で、現地の経済はさほど潤さないみたいだな。

メインの青島参道商店街がこの有り様なので、そもそも食い足りない観光地です。
うーむ、まだまだポテンシャルはありそうなので、もったいない気はするんだよな。

一回りの後、お昼前に青島駅へと戻ってきたのですが、2分後の電車に乗るか、釜揚げうどんを食って、2時間半後の次発に乗るかという大変厳しい選択を迫られます。

食べ旅なので、もちろんうどんを食いますけれどね!
ちなみに駅前はこんな風景で、どう時間を潰せばいいんだよという絶望しかありません。

そういえば!
青島の手前に「宮交ボタニックガーデン青島」という亜熱帯植物園があったなと、引き返します。

それほど大きな施設ではないのですが、きれいな大温室あり。

マーなライオンもゲロゲロしておりますが、「シンガポール植物園」と姉妹植物園になっているようです。

真冬なので、いいタイミングではないのでしょうけど、それでも気持ちよく過ごせる場所で、大変助かりましたわ。
なんと、入場無料。県立博物館だけでなく、宮崎の公共施設は太っ腹です。

路地でハイビスカスがほころんでいたり、季節がよく分からん土地だわな。

翌日は、同じく日南線を下って、飫肥の方にも足を伸ばしてみるつもりだったんだけど、行きも帰りも一本逃すと大変なことになると身に染みたので、謹んでやめときました。
かつて宮崎観光の礎を築いたという宮崎交通様が、JRの弱さを補完して、観光スポットへの特急バスでも飛ばしてくれればいいんだけどな。路線バスで精一杯で、そういう余裕もなさそうなんだよね。
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