今回の食べ旅の心残りは、新潟町場の中華飯店、麺飯食堂を巡れなかったこと。
観光露出はしませんし、ラーメン専門店の影に隠れがちな世相でもあるのですが、ご当地の餅菓子店同様、濃いめの文化を漂わせた中華店が、ご近所の支持に支えられながらひっそり残っている印象があります。
こちらは沼垂の住宅街にある麺飯店。
幹線沿いではあるのだけど、ちょい脇道に入った目立たないお店なのよ。
旗が立ってなきゃ営業してるのかも分かりづらいのですが、こう見えて、次々お客さんがやってくるお店です。
町中華というより、中国料理の背骨を感じるようなお店なんだよね。
注文を聞いていると、麻婆麺や五目麺、ふわふわ卵白餡を流した天津麺などが人気みたい。
基本の中華そばは、しみじみおいしい淡なスープに極細麺。
いわゆる新潟あっさり醤油に分類されるのかもしれませんが、餡を乗せて邪魔しないバランスでもあるのかと思います。
某インディアンのごとく、まずは繊細なお味のこっちを先にいただきましょうね。
というのも、カレーが名物らしいのよ。
それも東京オリンピック選手村由来のお味というんだから面白いよね。
ご当地で営業していた「広東飯店」の主人がホテル勤務時代に派遣され、インド選手団の担当となった経緯で習得したものらしく、当店の修行先でもあるようです。
鶏肉がホロホロに煮込まれたベーシックなチキンカレーです。
濃いめのコクとカルダモンやクローブなどのホールスパイスの香り。しっかり辛いし、スパイスカレーが一般的になってきた今に食ってもぜんぜん色褪せず、おいしいな。
ちなみに単品で頼むと小さなチャパティまでつくみたいで、楽しいね。天津麺も食べたかったし、予備の胃袋が持ち歩ければいいのになって思います。
コメント一覧