地階に別枠店舗を設ける、近江八幡のお菓子屋さん。
内容充実した諸国銘菓コーナーを冷やかしつつ、「仙太郎」で菓子を買う。
これが私の横高デパ地下ルーチンなのですが、まれにどちらにもピンとこない日があるのです。
そんな時の次点候補は「たねや」ですよ。
四季折々にしっかり対応する、安定感抜群のお店。
季節によって味を変えている本生羊羹の他、白桃やブルーベリーのゼリーも間違いなきお味。
暑い季節のオススメは、たねや寒天。
あえて寒天とソースだけという「たねや」の洒落臭さが炸裂した商品よね。
この手の商品は、カットした寒天をシロップに泳がせて保存しているものが多いのですが、これは寒天をパックへ充填することで、水っぽくせず、ブリンブリンの口当たりを楽しめるよう工夫されています。
そっけないパッケージに関しても、バイオマスフィルム、バイオマスインキを使用。プラスチックは68%削減というecoでSDGsな品らしく、なんとも「たねや」的意識高ですよね。
実際、機能的でもあるのですが、やや固めな蓋をめくる際、中を仕切る井桁もくっついて外れる仕組みになっており、寒天が躍り出る危険性がある点は、気をつけながら作業しましょう。
お味もおいしいわ。
やはり寒天の大振りなサイズと食感が絶妙で、巷のものとは一線を画す仕上がりです。
夏場には甘酸っぱい甘夏味がイイ。みつまめなりに合わせるのは、黒蜜か白蜜、せいぜい抹茶蜜であるという先入観を打破してくれる商品です。
フルーツって、寒天の海藻っぽさはとは親和しなさそうだけど、食感ほど香りは強くないせいか、気になりませんね。杏なんかで作ってもおいしそうだし、甘酸っぱく食べる寒天はアリだわ。
初秋の頃には栗子もちが数日間の期間限定販売。こういうスポットも楽しいのよね。
小豆の皮が混ざった半づきのお米を核として、栗あんで包み、頭に栗粒を着せ綿的にあしらっております。これは、素朴な栗風味というよりは、上品でスイートな風味のお菓子です。
秋定番の福寿芋は、桂皮風味の皮で包んだ芋餡をこんがり焼き上げたお菓子です。
これも田舎臭くなく、上品でちょうど良い風味と味わいが魅力。
やはり侮れない「たねや」のお菓子でした。
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