横浜中華街「廣東飯店」のまかないランチ

昭和36年創業という、まぁまぁ古いお店。

中華街の大通りに立派な店舗を構えておりますが、高級店の一角に名を連ねる感じでもなく、かといって地元御用達な評判も聞かず、とらえどころのないお店なのです。

印象が薄いのは、おそらくツアーや大会の対応が主となる商いだったからかもしれません。でも、街の需要も変化していく中で、今後のあり方が問われているのかもな。

入口はやや奥まって暗く、とっつきにくいこともあるので、客の気配は繁く感じられません。

平日のお昼もきっとガラガラだろうなと思っていたのですが、これが意外とそんなこともないようで、広すぎる店内に、まずまずの客入り。

ただ、例によってのスタッフ不足なのか、単に段取りが悪いのか、バッタバタのグッダグダでさ。しびれを切らした隣席のチャイナは自分で厨房まで注文しに行ってたもんな。

とりあえず、席がゆったり使えるので、紳士な私は案内を待ちますけれど…　うーん、それにしても何も出てこねぇなって状態です。

サービスができねぇ店が、サービス料を取るのはどうなのかしらって思うのよね！

ランチは観光セットの他、麺飯の割引や手頃値の定食も用意されております。

中身の分からん、まかないランチ。

店の婆さんに聞いてみたところ「…豚バラ」っていうので、そういえば看板メニューだったなと注文してみたら、まさかの豚バラ玉子丼が到着。

丼ってのは珍しいよな。

角切りにした豚バラを中華式玉子焼きにして、醤油あんを掛けたものでした。

お味は総じて、塩が足りない感じかな。

すなわち、健康的調理ともいえるのかもしれんけど、丼だしな。

素材や無化調を売りにする高級路線でもないため、それが良さになっているのかどうかが分かりづれぇのよ。

当店については常にモヤモヤを感じるのです。

単純にナシと分類してしまうのは早計のような、実は渋い価値が埋もれているんじゃないかというような淡い期待感と、やっぱりボールは打ち返されてこない肩透かし感と。

とりあえず、肉も卵もたっぷり使われており、食べごたえは満点でしたわ。　

香港から職人を招いている点心も売りになっているようです。

オプションで焼売をつけましたが、これはまずまず。

デザートの杏仁豆腐も品の良い風味でおいしいんだけどね。

今回もモヤモヤは晴れませんでした。