長崎で衝撃を受けた料理に「カレーの店 夕月」をルーツとする、夕焼け色の謎カレーがありました。
地元で70年近くも愛された名物らしいのだけど、やたら色のインパクトが強すぎるせいか、お味の方はよく分からん感じでさ。
考えてみれば、そういうのって古洋食の式に則っているケースも多いから、お店が無くなる前に、あらためてしっかり味わっておくべきだったなと後悔しておるのです。

長崎市内には「夕月」で修行した方のお店もいくつか残っており、大井出町の裏町に隠れたこちらも、そうらしいのよね。
レンガ風の壁紙に覆われた薄暗き店内は防空壕のごとき雰囲気。
さすがに観光客が紛れ込むような立地ではないので、のんびりとした営業風景でした。
とにかく値段が安すぎて、ただただ恐縮しちゃうから、遠慮なく値上げしてくれっ!

地元のお客さんは、やはり独特なカレーを目当てにやってくるようでしたが、長崎らしくトルコライスも提供され、ピラフへカレーを掛けてくれる無料サービスがあります。
これもマヂで安いのに、ちゃんと手間をかけて作ってくれるんだよね。
カミカツにはスパイシーさを加えたソースがかかり、ポテサラと千キャベツが添えられます。
ウェットなハム玉子焼き飯にかかるオレンジ色の粘液は、正直、飯を進める足しにはならんような、ボヤッとしたお味なのよ。
長崎市民ははっきり甘い味で育ってるから、たまには舌を休めたいということなのか。余所者にはいまいち分からんのが、真のローカル食たる証か。
とりあえず、気さくなケチャップスパの推進力で完食です。
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