下関市役所の裏手にある和菓子屋さん。
慶応年間創業の老舗なんだって。
旧市街ひっくるめて、数えるほどの人数しか確認できない状況ですから、こちらの店頭も大分静かですね。
でも、立ち寄って良かったな。間違いなく上等なお菓子屋さんですよ。
商品は「下関大丸」にも扱いがありましたが、綺麗に仕上がった上生菓子など、フルラインナップを拝めるのは本店店頭のみなので、ちょっと足を伸ばす価値はあります。
なお、お隣に併設した作りたてのお菓子をいただけるモダンなティーコーナーは1日5組限定の完全予約制になっているようでした。利用したかったなぁ~
看板銘菓の阿わ雪は、伊藤博文公の命名だそうですよ。
本来は棹ものとして販売させるものですが、本店ではカット済みのひとくち阿わ雪、ゆき花がありました。
これはいわゆる淡雪羹で、お味はごくシンプル。生メレンゲの上品でシュワシュワな口溶けが魅力のお菓子です。
西日本には小麦粉、砂糖、卵で作るお菓子の文化が根付いておりますが、九州に近づくにつれ、卵の存在感が増してくるような気がするんだよな。
やはり、南蛮や中国の文化が色濃くなっていくからなんでしょうかね?
ささめゆきは淡雪の干菓子。
波型カットの表面にグラニュー糖がまぶされ、軽い角砂糖をザクザクと食べるような感覚。口内でしゅんわりと溶けていきます。
淡雪に卵白を使うので、余った黄身で、贅沢なボーロを焼いているんだな。
はちみつ入りの、もみじぼうろは、岩の如き見た目に反して、ソフトでネッチリとした焼きあがりでした。
コクのある甘さで、卵の甘香ばしい風味もイイネ。
ゆきごろもは、乾燥させた阿わ雪に、調布っぽく薄焼きのカステラ生地を巻いたもの。
表面は糖がけされ、一見、硬そうなのだけど、噛むと中は柔らかという意外性。シャリシャリな歯ざわり、カステラ皮とごまの香ばしさが加わって、よりリッチな味わいになっておりましたよ。
通常の阿わ雪よか、日持ちもするし、扱いやすいし、おいしいので、下関土産はこれが一番だと思います!!
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