長崎・桜町の「田中旭榮堂」で栗饅頭

「長崎歴史文化博物館」近くの住宅街にあるお菓子屋さん。

カステラ職人だった初代が工夫した ”元祖 栗饅頭” を掲げる明治３１年創業の老舗です。

栗饅頭が、かつて和菓子界の大スター的な存在だった気配は感じているんですよ。

私ら昭和の時代には、すでに枯れた脇役というか、パスっとした日持ち菓子の印象しかありませんが、もっと古く ”勝ち栗” に縁起を担いだ、戦前あたりの流行だったのかもしれませんね。

栗饅頭の元祖が、どのお店なのかははっきりしないようです。

創業年では、小倉の「湖月堂」が数年早く、当店は栗型に焼いた元祖であるという位置づけみたいよ。

いずれにしても、九州あたりの軍都がルーツに近いのかもしれません。

現在は、栗饅頭の専門店みたいな形で営業中。

店内にはいろんな大きさに焼かれたクリマン、皮や餡をアレンジしてみたクリマンなどがズラリとならんで、なんだかちょっと変質狂気を感じちゃうくらいなのです。

皮は比較的ソフト。

すっとした甘みの白あんに、大きくてしっかり食べごたえのある栗が一粒。

むしろ栗はいらんかもっていったら怒られるかな。

”栗王子”のキャラクターも面白いけど、ナガノ先生とのコラボが実現したら、ビッグビジネスになるだろうな。